FC2ブログ

ある性転者の告白 第6章-4

 私は、撮影が終わった瞬間に彼らが見せた、異常なまでに興奮しきった表情を今でも決して、忘れることはできません。中でも、涼子は自分の指示したセリフと演技により満足いく仕上がりになったことがよほどうれしかったのか、それとも私に屈辱的な行為を強いることで自らの復讐心を満たすことができたからなのか、満面の笑みを浮かべていました。
「ホントに、演技とは思えないくらい自然だったわよ。いくら弱みがあるからって、男としてのプライドを持っていれば、こんなことできるはずないもの。ねえ、あなた、ホントは、ずっと、女の子願望あったんでしょ・・・?それも、いつも男が欲しくて溜まらないような淫乱な女の子になりたいって・・・?」 
 私は、黙ってうつむいたまま、激しく頭を振りました。しかし、涼子の冷酷な言葉はとどまることを知りません。
「うそついてもダメよ。そんなわけないもの。だって、あなた、今、何したかわかってるの? 男のくせに、他の男のオチンチンしゃぶったのよ。ザーメンまでゴックンって・・・、そんなこと普通できないわよ。それに、自分からお尻を突き出して、『入れて欲しい』なんて・・・フフフ・・完全に男、捨ててるとしか思えないわ・・・。あなたの前についているそれ、一体何?え?オチンチンじゃないの?男なら、そのオチンチンで女を犯したいって思うのが普通でしょ?それなのに、あなたったら、他の人のオチンチンで犯されたのよ。そんなことよくできたわねぇ・・・。アハハハ・・・。まあ、もっとも、ここでの生活に、あなたのそのオチンチン、使い道はないものね。かわいそうよねぇ・・・、男として、ザーメンぶちまけることもできないんだもの・・・フフフ・・。でも、よかったじゃない。女として、ここにいる男性たちのザーメン、たくさんもらえるんだもん。なんか、うらやましいわぁ・・・。ま、せいぜい、これからもエッチな服着て、男性たちに喜んでもらうことね。そうすれば、もっともっと、ザーメンもらえるわよ。あなたの役立たずのオチンチンの代わりに・・・ね。がんばってね、奈緒美ちゃん・・・。アハハハハ・・・。」
 興奮した涼子のサディスティックな高笑いが、部屋中にこだましていました。私は涙を浮かべながら、そんな屈辱的な言葉をただ黙って聞いているしかありませんでした。
屈辱と絶望とで疲れ切った私は、とにかくその場から逃げ出したいという思いしかありませんでした。ですから、涼子から最後の挨拶をするように言われ、手渡されたメモ書きの屈辱的な内容も、何のためらいもなく口にしたのです。
「奈緒美、これからも・・・たくさんたくさん、可愛がってもらいたい・・・の。だって、そうすれば・・・奈緒美の・・・この役立たずのオチンチンの代わりに、たくさんの男性の・・・お役に・・・立てるんですもの・・・。奈緒美、自分にオチンチンがあることなんか忘れて、これからも・・・皆さんに女の子として可愛がってもらえるように・・・が・・がんばりますので、お兄様も・・・充様も、聡様も・・・・ザーメン、たくさん、たくさん・・・奈緒美に・・・ください・・・。」
 そんな強いられた屈辱的な言葉を最後に、その日の悪夢のような出来事は終わりました。こうして彼らの手中に、私を脅す新たな、そして絶対的な材料がまた一つ加わったのでした。


スポンサーサイト
[PR]

ある性転者の告白 第6章-3

 本城の痙攣が収まり、熱い樹液の放出が終わるのがわかると、奈緒美(私)はゆっくりと口を離します。そして、本城の顔を見上げ、ニコッと微笑むと、唇を静かに開き、白濁した精液が舌に溜まっているのを示し、そして再び、唇をしっかりと結ぶと、ゴクリと音を立てて、白濁を嚥下していくのです。
「奈緒美、うれしい、先生が感じてくれて・・・。ねえ、気持ちよかったでしょ?奈緒美の、オ・ク・チ・・・。」
 本城は、深い深呼吸をしながら、
「う、うん・・・、すばらしかったよ。でも・・・、どこでこんなこと覚えたんだい?奈緒美は・・・。」
「あのね、奈緒美、いつも先生のこと考えながら、バイブ使って・・・、練習してたの。」
「そうか、私のためにそこまでしていてくれたのか。奈緒美は本当に可愛い女の子だね?わかったよ、奈緒美。これから、君は、僕の恋人だ。男子学生の高野直樹はもういないんだ。」
「ホント?そう思ってくれる・・・?奈緒美のこと、本当の恋人だと思ってくれるのね?」
「ああ、ホントだよ。」
「うれしい・・・。」
 私は、本当にうれしさを抑えきれない様子で、大量の放出で萎えた本城のそれにもう一度、唇を寄せ、舌先をのばすと、ゆっくりと、撫でさするように這わしていくのです。
「ど、どうしたんだよ。奈緒美。もう、終わったじゃないか・・・?」
「だって、先生、奈緒美のこと、恋人だって言ってくれたじゃない?」
「言ったけど、だからって・・・、もう・・・」
「恋人なら、奈緒美、先生と・・・、セ、セックス・・・したいの。」       「ええ?だ、だって、君は男・・・・じゃないか?」
「いや、先生、奈緒美のこと、女の子だって言ってくれたじゃない。」
「し、しかし・・・」
 本城はそう言いながらも、若さの証明なのでしょう。私の奉仕によって、またまた誇張を示し始めるのです。
「先生だって、ほら、また、こんなになってきたでしょ・・・?フフフっ・・。ね、先生、今度は、奈緒美のここに、先生のオチンチン、ちょうだい・・・。」
 奈緒美(私)は、体をよじってマイクロミニに覆われた臀部を持ち上げると、そこを手で触れてみせるのです。それはまるで、自分から好きな男を誘惑し、肛交を催促する淫乱な女子高生をそのものです。
 
 その後のビデオの内容は、皆さんのご想像の通りです。私は、遂に憎むべき男の手によって犯されてしまったのです。私は、激しい痛みの中で、本城の2度目の放出を肛門で受け止めながら、止めどなく流れる涙を抑えることはできませんでした。けれども、そんな涙も、ビデオの画面を通して見てみると、好きな男性を、初めて受け入れることができたという喜びに震える一人の女子高生の姿にしか見えません。
 

ある性転者の告白 第6章-2

  設定は、ある一人の高校生(私です。)とその家庭教師で大学生の(本城充)の間で繰り広げられる安物のお芝居です。年齢の設定は本城の方はほぼ年齢通りですが、私の方は、実際の年齢よりも、6つも若い設定です。設定はいかにも不自然ですが、そんなことはどうでもいいことです。なぜなら、そのビデオは、彼らにとってその後の脅迫の材料として握っていたいだけだったからです。後に、裏ルートで販売されるようになったのは、あくまで副次的なことでした。
 ビデオは、最初に安っぽいタイトルが入り、次に、勉強机に向かう一人の男子高校生役の私が映ります。詰め襟の制服をきちんと身につけ、教科書に視線を落としています。そこへ、家庭教師役の本城が入ってきます。
「どうだ?勉強は進んでいるか?受験ももう少しだから、がんばるんだぞ。」
 本当にわざとらしいせりふです。でも、そんなことはどうでもいいことです。何度も言いますが、内容なんて全く意味を持たないビデオなんですから。
「はい、でも、ここのところがわからなくて・・・。」
 高校生(私)は、そう言うと、教科書の問題を指し示します。
「どれどれ・・・。あ、うん、それはな・・・」
 本城がペンを取り出し、あれこれ説明し始めます。
 高校生(私)は、そんな本城の横顔に憧れを抱いた熱い視線を送ります。
 やがて、いったん部屋で一人になった高校生(私)は、机の引き出しから、一枚の写真を取出し、ため息混じりに見つめるのです。その写真には本城の微笑みを浮かべた顔が写っています。
「ああ、先生・・・・、ぼ、僕、先生のこと・・・す・・・好きです。だから、僕、先生にだけは、ホントの秘密、教えてあげる・・・。」
 写真に向かってそう言うと、椅子から立ち上がり、制服を脱ぎ始めます。すると、詰め襟の制服の下からは、淡いピンクのブラジャーとパンティが現れます。
 やがて、画面が切り替わり、ドレッサーの前に座っている高校生(私)が映し出されます。そして、次々に手際よくメイクを施していくのです。その表情は、好きな男のことを考えながら、夢見心地になっている少女そのものです。
 すべてのメイクが終わり、ウィッグを被ると、ドレッサーからセーラー服を取り出し、袖を通し始めます。あの、極端に短いスカートにも両脚を通します。
「ぼ、僕、ホントは、お・・・女の子になりたいの。女の子になって、先生に、あ・・・愛されたい。お願い、先生、『奈緒美』を・・・愛して・・・。」
 すっかり女子高生に姿を変えた高校生(私)は、挑発的なセーラー服姿で、机に座ると、何事もなかったように、教科書に目を落とすのです。       
 次の瞬間、ドアが開く音がして、
「やあ、ごめん、ごめん、待たせちゃ・・・・」
 本城の驚いた顔が大写しになります。
「あ、す、すいません。へ、部屋を間違えたみたいだ・・・。」
 本城はそう言うと、ドアを閉め、部屋を出て行こうとします。
「ま、待って、先生。ぼ、僕・・・直樹だよ。高野直樹だよ。」
「えっ?何だって?本当に直樹君か?」
 私は黙って頷くのです。
 再び、画面が切り替わって、
「そうか、よくわかったよ。君は本当は、女の子になりたかったんだね。そういう人がいるっていうのは、先生も聞いたことがあるよ。でも、君がそうだとは思わなかったけどね。」
「・・・・・」
「だけど、女の子になって、どうしたいんだ?君は?」
「ぼ、僕、せ、先生のこと、す・・・・好きなんです。だから、女の子になって・・・せ、先生に・・・、愛されたいって・・・。」
 本城のわざとらしい、驚いた表情が映し出されます。
「な、何だって、き、君はそんなこと、考えていたのか・・・?だけど、私にはそんな男同士の趣味はないしなぁ・・・。」
「ごめんなさい、先生・・・。男の子の直樹じゃ、愛してくれませんよね。」
 高校生(私)は、心を落ち着かせる大きく息を吐くと、
「でも、これからは、女の子の『奈緒美』だと思って・・・、愛してくれませんか・・・?お、お願いです、先生・・・。な、奈緒美、先生のこと好きなの。ね?お願い。奈緒美を・・・嫌いにならないで・・・。」
 と、女言葉で言いながら、本城の胸に顔を埋めるのです。
「わかった。わかったよ、君の気持ちは・・・、そうか、奈緒美って言うんだね。君の名前は・・・。」
「先生・・・、奈緒美っ呼んでくれますか?そして、奈緒美を愛してくれますか?」
 画面の中の奈緒美(私)は、上目遣いに見上げながら、切なそうな声で聞くのです。
「わかったよ、な、奈緒美。でも、私は、さっきも言ったけど、男同士の経験なんてまったくないんだ。だから、君に女の子として魅力を感じることができるかどうか・・・。」
「ねぇ、先生・・・、今から、奈緒美がどんな女の子か、見せてあげる・・・・。それでも、奈緒美のこと、魅力のない女の子だと思ったら・・・、奈緒美、あきらめる。先生のこと・・・。」
 奈緒美(私)は、椅子から立ち上がり、部屋の中央で、本城の視線を意識するように、いろいろなポーズを取り始めるのです。
 それは、やがて、立って微笑むだけのソフトタッチなものから、だんだんと大胆なものに移っていきます。後ろを振り向いて少し前屈みになり、淡いピンクのパンティをチラッとのぞかせながら、微笑み返したかと思うと、床にしゃがんで両膝を腕で抱えながら、足先だけを少しずつ広げ、前からパンティをあらわにしたり、まるで男を誘うかのようなポーズをとり、そのたびに、媚びを含んだ視線を本城に投げかけるのです。
 ビデオカメラは、時折、本城の顔を映し出します。彼の顔にだんだんと興奮の色が露わになっていき、息づかいも荒くなっていくのがわかります。
「も、もう、いいよ、奈緒美・・・、これ以上そんなポーズを見せられたら、せ、先生・・・、が・・・我慢ができなくなっちゃうから・・・。」
 奈緒美(私)は、その言葉を無視するかのように大胆なポーズをとり続けます。
「わ・・・わかった。君は本当に可愛いくて、魅力的な女の子だってこと認めるよ。先生もな・・・奈緒美のこと、好きになりそうだよ。」
「ホント・・・?先生・・・?奈緒美、うれしい・・・。」
「ホントだよ。先生、奈緒美のこと見てたら、ホラ、こんなになっちゃったよ。」
 本城はそう言うと、ズボンの前を右手で盛んにさすり始めるのです。
 奈緒美(私)は、ポーズを取るのをやめ、本城のそばに近づくと、その足下に跪き、ズボンのファスナーに手を伸ばすのです。
 その時、私は、背筋にこれまで生きてきた中でも経験したことのない、激しい悪寒を感じたのを覚えています。いくら、諦観の中にあったとは言え、現実に、これから自分が行うことを想像すると、とても撮影を継続することはできなかったのです。私の激しい抵抗により、撮影は何度も中断しました。その証拠にこれ以降の画面は、数カ所に渡り切れ目が入っていて、途切れ途切れの撮影であったことがわかります。もちろん、最終的には、彼らの脅迫に屈することになるのですが。
「な、奈緒美・・・。な・・・何をするつもり・・・?」
 本城が困ったような表情で足下に跪いている私を見つめます。
「ううん、先生、大丈夫。奈緒美に任せて・・・。奈緒美、先生に喜んでもらいたいの。」
 奈緒美(私)は、上目使いにしながらささやくように言うと、ファスナーに手をかけ、ゆっくりとおろし、そこから、本城の、すでにたくましくいきり立った誇張を窮屈そうに引き出すのです。
「ああ、すてき・・・。先生、奈緒美を見て、こんなに興奮しているのね。奈緒美、うれしい・・・。ね、先生、奈緒美に・・・ちょうだい。先生の・・・、オチンチン・・・、奈緒美にちょうだい。」
 奈緒美(私)は、ピンクのルージュの引かれた唇から赤い舌先を覗かせ、誇張の先端に触れていくのです。
 本城はその瞬間、ピクッと体を反応させます。
 奈緒美(私)舌の動きは、誇張全体を上下にさすりあげたり、時には唇に含んで、チロチロと動かしてみたり、さらには喉奥まで飲み込んでみたりと、まるで自ら男の性を求める淫乱で男性経験の豊富な女子高生にしか見えません。
「な、奈緒美、き・・・君は・・・ホ、ホントにすてきな・・・お、女の子だよ。ああ・・・、き、気持ちいい・・・。」
 奈緒美(私)は、本城の言葉に応えるかのように、上目使いに媚びを含んだ微笑みを見せながら、喉奥まで誇張をくわえ込むと、ジュルジュルという隠微な音をさせながら、顔を激しく上下します。
「ね、奈緒美に、先生の、セ、セーエキ・・・ちょうだい。いっぱい、いっぱい・・・ちょうだい・・・。」
 奈緒美(私)は、唇を離すと、憂いを含んだ瞳を向けながら、囁きかけるのです。「い・・いいんだね、く・・口に出しても・・・、いいんだね・・・先生、奈緒美のく、口に出しちゃうよ。いいね・・・?」
 奈緒美(私)は何度も小さく頷きながら、激しく頭を上下させます。頬をすぼめ、思い切り吸い込んでいるのが画面からもはっきりとわかります。
「い、イクよ。イク、イク・・・・」
 次の瞬間、本城は、くぐもった声を発すると、奈緒美(私)頭を両腕でしっかりと支え、ぐいっと引き寄せるのです。それは、自らの情欲を最後の一滴まで、喉奥に注ぎ込んでやろうとする男の征服欲の現われのようです。
 今思い返すと、この時の苦しみは、本当に涙が出るほどでした。しかし、私をもっと悲しくさせたのは、口の中で本城の誇張が一気に膨らみ、次から次へと容赦なく喉奥を襲ってくる熱い樹液を受け止めながらも、それをはき出すことさえ許されないという現実、しかも、そんな行為を男でありながら女として演じなければならないという現実を拒否することもできない無力感を伴ったものでした。


ある性転者の告白 第6章-1

  男でありながら、一人の女子高生として、他の男の「性欲」に奉仕する・・・そんな屈辱的な行為に同意した私に用意されたのは、またしても、例のビデオカメラでした。
 入念な打ち合わせの後、録画のスイッチが押されると、あのプライベートビデオの撮影時に使われた小さなイヤホン越しに涼子の指示が次々と飛んできます。まるで安物のアダルトビデオのような、芝居がかったその後のやりとりもせりふもすべてイヤホン越しの指示によるものです。
 それからの約2時間の撮影は、私にとって地獄のような時間でしたが、あまりにも信じがたい行為の連続だったこともあって、まるで、夢の中で、うつろなまま時間だけが経過していたようにも思えます。
 その時の私の様子は、プライベートビデオのパート2「女子高生 直樹(奈緒美)」編として今も映像に残っています。聞くところによると、一部の闇ルートでニューハーフ女子高生もののビデオとして出回っているそうですが、その当時の私には単に彼らの手元に私を脅迫するネタが、また一つ増えたという厳然たる事実以外のなにものでもありません。
 私はこの告白で、すべてをお話するように言われていますので、このビデオの内容についてもお話しなければなりません。ごらんになっていらっしゃらない方の方が多いと思いますので、恥を忍んで、その内容をお話いたします。
 

ある性転者の告白 第5章-3

 ところが、次に村井の口から出た言葉は、冷水を頭から浴びせるかのような衝撃的なものでした。
「それじゃ、終わりだ・・・。契約の話も何もかもな・・・・。但し、二億円は即刻払えよ。それから、例の写真も会社に、それからっと、ビデオを結花って女のところに送るからな。充、準備しろ。さあ、終わりだ終わりだ・・・。」
 村井は本城の方に視線を送ると、そのまま、部屋を出ようと、ドアに向かって歩き出したのです。
 村井が「やめる」と言ったのは、これから始まる行為のことではなく、契約のことだったのです。
「ま、待ってくれ・・・。お願いだ、まってくれぇ・・・。」
 私はそれまで抑えていた、感情を爆発させるかのように叫んだのです。
 その言葉に、村井は一瞬足を止めると、ヤクザらしい、すごみのある表情で睨みつけてきたのです。私は、指示を思い出し、言葉を選ぶように言い直したのです。
「お、お待ちください、お兄様・・・。お・・お願いです。そ・・・それだけは、おやめください。」
 村井は、きびすを返すと、部屋の中央に戻ってきました。
「じゃ、どうするんだ?俺の言うことも聞けねぇ、契約も終わらせたくねぇって言われてもな・・・。第一、今、お前、男の言葉を使ったじゃないか?それだけで、契約は終わりなんだぜ・・・。ホントはな。」
 村井の言葉は、いつしかドスのきいたヤクザ口調に戻っていました。
 私の全身の力が一気に抜け、抵抗しようとする気力も失せていきました。残ったのは、脱力感とある種の諦観だけでした。
「わ・・・わかりました。指示には・・・指示には、従います・・・・こ、これで・・・いいですか?」
「なんか、イヤイヤじゃねぇか・・・、それじゃあよぉ。」
 イヤイヤに決まっているじゃないか。何を言ってるんだと怒鳴りつけてやりたい思いでしたが、私は、それを押し殺し、村井の顔を睨みつけたのです。 
「何だ?その反抗的な目は・・・・?いいんだぞ。やらないなら、やらないで・・・。俺の方はかまわねぇからな・・・。」
 村井の言葉は、私の弱みを全て握っていることによる有無を言わせない迫力のある言葉でした。
「ご・・・ごめんなさい・・・、もう、反抗的な目は・・・しませんから・・、お願いします。許して・・・ください。」
 私は、卑屈にも、頭を何度も下げ、自分の本心を悟られないように気をつけながら、言いました。
「そうか・・・わかりゃいいんだ。でも、言っておくけど、これが最後だぜ・・・。もし、今度、そんな目をしたり、男言葉を使ったりしたら、その時は・・・わかってるだろうな?」
「わ、わかりました・・・。二度と・・・二度と、反抗的な目をしたり、男言葉を使ったりは・・・しません・・・。だから・・・だから・・・」
 私は、こみ上げてくる屈辱感に涙が溢れてきて、今にもこぼれ落ちそうになりました。
「フフフ・・・、やっと、わかったようね・・・。自分の立場が・・・。いい?あなた、お化粧してるってこと忘れちゃだめよ。そんな可愛い顔して、にらんでみても、迫力も何もないの。わかる・・・?さあ、わかったら、私の言うとおり言い直しなさい。いいわねっ?」
 涼子は、私に近づき、耳元で、これから私が口にしなければならない屈辱的なセリフを囁くのでした。そして、抵抗することを完全に放棄した私は、そのセリフをただ意味もなく、オウム返しのように繰り返したのです。
「ホ・・・ホントに・・・、反抗して・・・ごめんなさい。奈緒美は・・・奈緒美はいけない子でした。これからは・・・絶対に言いつけを・・・守ります。お兄様やお姉様、それに充様や聡様の・・・素直な可愛い・・・・お・・・女・・・女の子になります。その証として・・・これから、充様の・・・お・・・お相手・・・お相手をさせていただきます。いいえ、イヤイヤなんかじゃありません・・・。奈緒美は・・・奈緒美は・・・男の方が・・・す・・・好きなんです。男の方から・・・愛されたいって思ってたの。だから・・・お願い・・・奈緒美を・・・奈緒美を・・・女の子として、可愛がって・・・。ね? 充様・・・。」
 私の屈辱的なセリフが終わると、部屋中にはやし立てるような笑い声が響いたのでした。
「あらあら、そんなこと言っちゃって・・・。ホントにあなたって情けない人。男のプライドっていうものがないのかしら・・・全く。もしかしたら、こうなることを望んでたんじゃないの?そうでなくちゃ、言えないわよ、そんなセリフ・・・。仮にも私はあなたの妻なのよ。その妻に向かって『お姉様』なんてよく言えるものね。でも、もういいわ。あなたのそんな姿見てたら、夫だなんて思えないもの。これからは、せいぜい、可愛い妹だと思ってあげるから、あなたもそれに応えて、素直な女の子にならなくちゃだめよ。いいわね?奈緒美ちゃん・・・。」
 私は、そんな涼子の蔑んだ言葉にも、ただうつむきながら、黙って聞いているより他に術はなかったのです。 


ある性転者の告白 第5章-2

 リビングでは安っぽい「撮影会」が行われました。もちろんモデルは男でありながら、挑発的なセーラー服を身につけ、女子高生を演じている私です。約二時間ほどの間、村井たちの指示により、様々なポーズをとらされました。通学途中で一人佇むポーズや、窓辺の椅子に腰掛けて読書をするポーズといったソフトなものから始まって、まるでアダルト雑誌のグラビア写真のように、ちょっと前屈みになってチラッと下着を見せながら挑発するような視線を送る女子高生のポーズまで、彼らの指示は留まることを知りません。その間、田中の手に握られたデジカメのシャッター音が間断なく続いていました。
(早く・・・早く・・・終わってくれ・・・。)
 私は、激しい羞恥心の高まりの中で、それだけを念じながら、その苦痛に必死になって耐えたのです。すでにビデオテープまで撮られていた私には、こんな撮影だけなら、なんとか耐えることができるという思いもあったのです。しかし、彼らのサディスティックな嗜好は、そんなもので収まるほど、生やさしいものではありませんでした。
 ポーズのアイディアも、出尽くし、『可憐な女子高生』の撮影会が一段落すると、本城が村井に向かって、口を開きました。
「なあ、兄貴ぃ・・・。もういいだろう?例のやつ・・・やろうぜ。なんか、こいつ見てるとムラムラしてきて、俺・・・これ以上我慢できねぇよ。」
 本城は、周囲の目も憚らず、下品にもズボンの前に手をやり、右手でさすりながら言ったのです。
「バカ野郎・・・、まだ、早いんだよ・・・。しょうがねぇなぁ、本当に・・・。アハハハ・・・」
 村井の言葉は、本城をたしなめているようではありましたが、その表情からは、何か下心がありそうな雰囲気がありありと浮かんでいました。
「村井ちゃん、そりゃ、充ちゃんだって、かわいそうよ。若いんだから・・・。こんな可愛い子が、あんな短いスカート履いて目の前にいるんだもの、我慢できなくなるわよねぇ・・・。」 涼子が村井に向かって言いました。
「ホントにしょうがねえやつだな、お前は・・・。じゃ、やるか、例のやつ・・。涼子、奈緒美に説明してやれよ。」
 涼子は、小さく頷くと、その言葉に促されるように、部屋の片隅で無言で座り込んでいる私に近づき、言ったのです。
「あのね、奈緒美ちゃん・・・、充ちゃんがね、奈緒美ちゃんを見てて、我慢できなくなっちゃったんだって・・・。いいわねぇ、可愛い子はモテモテで・・・。フフフっ・・・。わかるわよね?我慢できないっていう意味が・・・?でね、奈緒美ちゃんに、鎮めてもらいたいらしいんだけど、どう?してあげてくれる?」
 その言葉を耳にした瞬間、私は背筋は、スーッと凍りつくほどの悪寒が走りました。
 いくらセーラー服を着て、女子高生を演じているとは言っても、私は、男です。涼子の言葉の意味がわからないわけはありません。
「な、何を・・・、何をバカなことを言ってるんだ・・・。」
 私は、思わず、この2週間ばかり使わなくなっていた男言葉で言い返しました。
「あら?そんな言葉、使っていいの?契約違反じゃないの?フフフ・・・。」
 涼子はそう言うと、村井の方に視線を送りました。
 村井はその言葉に反応するかのように、先ほどまで浮かべていた笑みを消し、キッときつい顔に戻り、私をにらみつけたのです。
 私はハッとし、とっさに言い直しました。
「そ・・・そんな、お・・・お姉様のおっしゃっていることが・・・わ、わかりません。」
「困ったわねぇ。男の『直樹』だったら、私の言ってること、すぐ、理解できるはずなのに・・・、女の子の『奈緒美』ちゃんには無理なのかなぁ?」
 涼子は私の屈辱感を煽るようにわざとらしい言葉を投げかけてきました。
「だからぁ、充ちゃんの性欲を奈緒美ちゃんが鎮めてあげるのよ。わかるでしょ?」
「・・・・・・・」
「ああ、もう、じれったい、充ちゃんのオチンチンから、溜まってるザーメンを抜いてあげるの。奈緒美ちゃんが・・・・ね。わかった?どうなの?するの?しないの?」
 私は全身から力が抜けていきました。しかし、次の瞬間、男の身でありながら、他の男の性欲を鎮めるという行為が、どれほど屈辱的なことかを想像し、とっさに大声で叫びました。
「そ、そんな、こと・・・。で、できませんっ・・・。できるはずが・・・ありません。」
 思わず、男言葉が出そうになるのを、ぐっと抑え、彼らの気持ちを逆撫でしないよう、言葉を選んだのです。自分の激する感情まで抑えなければならない惨めさのために、全身にたとえようもない震えが走りました。
「そうかぁ・・・。そりゃ、そうよね、できるはずがないわよね。いくら可愛い女子高生に化けたと言っても、奈緒美ちゃんは、ホントは私の夫の直樹なんだものね・・・?男のくせに、男の相手なんかできるわけないものね・・・。だ、そうよ・・・、村井ちゃん。なんか無理みたいよ。」
 涼子は、口元に冷たい笑みを浮かべて、村井に言ったのです。
「そうだなぁ、仕方ないなぁ。あきらめるか・・・、なあ、充?」
 村井のその言葉は、本城をたしなめるようなものでしたが、その奥には、はっきりと下心のあることが、わかりました。しかし、それでも、屈辱的な行為を避けることのできるかすかな望みが、村井の口から発せられるのを待ちました。
「じゃ、やめるか。」
村井は一言、そう言うと、おもむろに立ち上がりました。
 私は、ホッと胸をなで下ろしました。自分の必死の願いが通じたのだと思ったのです。


ある性転者の告白 第5章-1

 結花宛のプライベートビデオ撮影の翌日から約十日間、私は徹底的な女性化のための指導を受けました。それはまさに一挙一動にいたるまでの事細かな内容で、女性用の下着の付け方、メイクの仕方、服の着こなし、身のこなし、女性的な身の振る舞いなど、正に寝る間も惜しんでの指導でした。さらに情緒不安定になる私に、精神安定剤だと称して、錠剤の薬品が与えられました。もちろん、拒否したかったのですが、精神的に楽になれるのならと、言われるままに口にしました。しかし、その錠剤が高濃度の女性ホルモン剤であることは、ずっと後になって知らされたことでした。
 その後、カレンダーの日付に×が十二、三個ついた日の朝、急に部屋のドアが開けられ、本城と田中が大きな荷物を次から次へと運び込んできたのです。二人は、クローゼットを開けると、荷物の中から、洋服らしきものを取り出すと、ハンガーに一つ一つ掛けていきました。
「な、何なんですか?それ・・・。」
 私は、急に部屋に入り込んで作業をする二人に、大声で怒鳴りつけようとしましたが、長期間にわたる女性的な優しい話しぶりの特訓と、密かに投薬されていた女性ホルモンの影響でしょうか。口をついて出てきた言葉は、優しくおとなしいものになっていました。
 二人は、そんな私のか細い声を無視するかのように、作業を続け、すべての洋服をハンガーに掛け終わると、荷物の空き箱を折りたたみ、両脇に抱えながら、部屋を出て行きました。ドアの二つの外鍵をがちゃりと施錠する音を残して。
 私は、ベッドから急いで飛び起きると、クローゼットのドアを開け、中を確かめました。そこには目を見張るばかりの夥しい種類の衣類で、色彩も素材も多種多様で、まるで、どこかのブティックの店内を見ているようです。足元に視線を落とすと、靴箱の中にも新たに加えられた新品の靴が、ぎっしりと並びられています。しかも、引き出しを開けると、そこにも新たな女性物のランジェリーが所狭しと並べられ、ドレッサーのテーブルにも明らかに化粧品が増えています。それまでのメイド服しか入っていなかったクローゼットとは、あまりにも異なった光景に、一瞬とまどいを覚え、新たに掛けられた衣類を一着ずつ、確かめるように広げてみました。ごく普通のスカートやワンピースなどに混じって、セーラー服や、ナース服、スチュワーデスの制服、レースクィーンのコスチューム、さらには、ボディコンのワンピースや、チャイナドレス、バニーガールのコスチュームといった明らかに、コスプレ用の衣服もありました。
(ああ・・・これから・・・こんな物を着なければならないのか・・・。)
 私は、そう思うと、悲しさと情けなさが襲ってきて、涙が溢れてくるのがわかりました。
 その時、再びドアの外鍵の開く音がし、涼子が本城を伴って部屋に入ってきました。
「あら、奈緒美ちゃん、もう、起きてたのね。いつも、感心ねぇ・・・。」
「り、涼子お姉様、おはようございます。」
 私は、約十日間の徹底的な指導の間、今後は、妻である涼子を『お姉様』と呼ぶように、そして、村井のことを、『お兄様』、本城と田中をそれぞれ『充様、聡様』と呼ぶように指示されていたのです。
「まあ、ホントにすっかり素直になって、可愛い女の子になったわね、奈緒美ちゃんは・・・。本当は夫の高野直樹だなんて信じられないわね。ねえ、あ・な・た・・・。フフフッ・・・。」
 涼子は意地悪く、あえて、私のことを『あなた』と呼びかけ、それでも私が抵抗せずに、自分のことを『お姉様』と呼ぶことに、サディスティックな喜びを感じているようでした。
「さあ、奈緒美ちゃん、今日からは新しいお勤めが始まるから、がんばってね。フフフ・・・。」
 涼子は、意味深な笑みを見せて言ったのです。
「あ、新しい・・・、新しいお勤めって・・・?」
 心の中の不安が、またわき上がってきます。
 涼子は、そんな不安そうな私の様子を見つめながら、さらにサディスティックな笑みを浮かべて言ったのです。
「せっかく、可愛い女の子になったんだから、この家のメイドとしてしっかりお仕事しなくちゃ・・・ね。」
 私は、涼子の言葉によって、現実に引き戻された思いでした。
 そうだったのです。私は、この家のメイドとして3ヶ月間勤めるのが契約の内容だったのです。私は、約十日間の徹底的な女性化教育の多忙なスケジュールの中で、そのことをすっかり忘れてしまっていたのです。
 けれども、ある意味で私はホッとした気持ちもありました。なぜなら、メイドとして家事をこなすだけのことなら、三ヶ月という日々は意外と早く過ぎ去ってしまいそうに思えたからです。現にすでに二週間が過ぎているのです。もちろん、男の身でありながら、女性として振る舞い、メイクをしたり、女物の衣服を身につけること、そして、妻である涼子を『お姉様』と呼び、憎むべき村井を『お兄様』と呼び、さらには、自分より年下の本城や田中にまで敬語を使わなければならないということは、私にとってはこの上もない屈辱です。しかし、それだけなら、我慢して演技をし続ければ、何とか三ヶ月という月日をやり過ごすことができると思えたのです。
 しかし、涼子の言葉は、そんな私のかすかな希望の光をも打ち砕いたのです。
「あ、家事とかじゃないのよ。奈緒美ちゃんにしてもらうのは・・・。そんなことは、もっと後でしてくれればいいの。それより、大切なお仕事があるの。奈緒美ちゃんにしかできないお・し・ご・と・・・。ねぇ、充さん?」
 涼子は、傍らにいる本城に視線を送りました。本城もそれに答えるように、黙って頷きました。ただ、その口元には明らかに下心のありそうな、下卑た笑顔が浮かんでいましたが。
「今日からはね、朝、メモを渡してあげるから、その通りの格好で私たちの部屋にいらっしゃい・・・。はい、じゃ、これは、今日の分ね。急いで支度するのよ。わかったわね。」
 涼子はそう言うと、テーブルにメモを置き、本城をつれて部屋を出て行きました。
 私は、不安を打ち消すように、テーブルに置かれた小さなメモ用紙を手に取り、視線を落としました。
『奈緒美ちゃんへ、
 今日は、セーラー服を着てくること。      
下着はピンクの上下、メイクは女子高生らしい薄いナチュラルなものにね。
 今まで教えてあげたんだから、自分でできるでしょ。
            涼子お姉様より。』
 私は、先ほど、本城と田中が、運び込んできた夥しい種類の衣類の使い方が、やっとわかりました。
「こ、こんなこと・・・、毎日しなければならないのか?こ・・・これじゃ、まるで着せ替え人形じゃないか・・・。バカにするな・・・。」
 私は、思わず強い口調で独り言を漏らすと、手にしたメモ用紙を投げ捨てました。
 しかし、次の瞬間、契約書のこと、写真のこと、そして、あの恥ずべきビデオのことが、次から次へと、頭に浮かんできたのです。
 私は、彼らの脅迫のネタが二重にも三重にも重なり合って、自分を追いつめていく現実に気づき、改めて、後悔の念が沸いてきたのです。しかし、今更どうすることもできません。私には涼子からの指示を拒否することなどできませんでした。
 私は、ランジェリーの入った引き出しから、指示通りのピンクのブラジャーを取り出すと、人工的にDカップのバストを作り出すシリコンパットと共に、胸につけ、次にセットになっているショーツに両脚を通しました。そして、その下着姿のまま、ドレッサーの前に腰掛けると、淡いピンクを主体にしたナチュラルメイクを施し、最後に、ストレートロングのウィッグを被りました。私は、自分から、鏡の前に座り、自分の手で女性に変身していくことに、ひどい屈辱感を感じ、自然と涙が溢れてくるのがわかりました。けれども、もたもたしている時間はありません。それが、彼らの、特に村井と涼子の機嫌を損なうことになるのがわかっていましたから。
 私は屈辱感を振り払うように、一度、思い切るように大きく頭を振ると、クローゼットの扉を開け、セーラー服を取り出しました。それは、かなりしっかりとした素材でできていて、いわゆるプレイ用の粗悪な品物でないことは、手にしただけでわかりました。上着に袖を通し、鏡に向かって、スカーフを結ぶ仕草は、自分でも意外な程スムーズで、改めて、この十日間の女性化指導が自分への大きな変化をもたらしたことを認識したのでした。私は、小さなため息を一つつくと、最後にセーラー服のスカートを手に取り、広げてみました。と、その瞬間、息が止まるほどの驚きと同時に、顔がパーッと赤らむほどの羞恥心が沸いたのです。スカートの丈が、一見して、短いものだということがわかったからです。
「こ、こんな、短いの・・・。」
 私は、震える手でそれを取り上げると、恐る恐る両脚を通し、姿見に映してみました。それは、案の定、想像を超えた短さで、超ミニをはき慣れた最近の女子高生でも恥ずかしくて、履かないであろうと思われるほどの超マイクロミニだったのです。特にヒップを覆う後ろ部分の短さは、直立しているだけでも、わずかにピンクのパンティが顔をのぞかせるほどでした。
「だ・・だめだ・・・こんなの・・・履けるわけない・・・。」
 私は、思わず、一旦は止めたファスナーを、もう一度外そうと、羞恥に震える手を伸ばしました。けれども、次の瞬間、彼らによって脅迫されている自分の姿が心の中にはっきりと浮かび上がり、  
(でも・・・僕には・・・もう、拒否することはできないんだ・・・・・黙って従うしかないんだっ・・。)
と、自分に言い聞かせ、ファスナーを外そうとする手を止めました。
 私は、最後に女子高生らしい黒のローファーにかかとを入れると、準備が終わったことを知らせるために、ドアのそばにあるベルのスイッチを押しました。
 しばらくして、外鍵が開く音がし、静かにドアが開けられると、そこには本城の姿ありました。
「おお、可愛いじゃねぇか・・・。」
本城は、私を一目見るなり、そう言うと、口元に下卑た笑みを浮かべたのです。
 私は、羞恥心のために、その目を直視することはできませんでした。そして、本城に促されるままに、廊下を進み、村井たちが待ち受けているであろうリビングの前で立ち止まると、自らの気持ちを落ち着かせようと、一つ大きな深呼吸をしました。心臓は、激しく鼓動し、今にも飛びださんばかりだったからです。
「おお、似合うじゃねぇか・・・。セーラー服が・・・。ホント、どこから見ても、可愛い女子高生だぜ・・・・。」
震える足取りで、リビングに入った私を見て、村井が開口一番、大声で言いました。
「ホントねぇ・・・。奈緒美ちゃん、可愛い系も十分いけるのね・・・。フフフ・・・。」
残酷な涼子の声が、さらに追い打ちをかけるように耳に届いてきました。


ある性転者の告白 第4章-2

 ビデオ撮影は、困難を極め、たった十数分の内容に数時間を費やしました。なぜなら、そのあまりの内容に私自身、途中、何度も必死の抵抗を示したからです。しかし、そのたびに撮影は中断され、契約のこと、写真のこと、また時には腕力による脅しまで使って、強制的に続けられたのです。そして、ついに完成した時には、時計の針はすでに朝の十一時を示していました。
 その撮影内容とは、なんと、結花に宛てたメッセージビデオだったのです。彼らは、私に理不尽な契約を遵守させるための脅迫のネタとして、新たな、そしてある意味では決定的な力となる材料を手に入れたことになったのです。私にとって、そのビデオが結花におくられることは、そのまま取りも直さず、結花との別れを決定的にするものだとわかっているからです。もしも目をつぶっている状態での女装写真だけなら、何者かによって強制的にそんな姿を晒していると判断してくれるかもしれません。もしかしたら、聡明な結花のことです。自分との結婚を実現するために、妻との離婚話を進める上で、何らかのトラブルに巻き込まれて、こんな姿にされているのだと思ってくれるかもません。しかし、完成したそのビデオを目にしたら、そんな事情は微塵も感じられず、私が自ら望んで女性の姿をしているようにしか見えません。しかも、自分から結花との別れを口に出しているのです。もちろん、それはすべてイヤホン越しに、執拗な脅迫を受けたために行ったものではありますが、結花が見れば、そうは思わないでしょう。それほどまでにビデオの完成度の高いものだったのです。
 撮影が終わり、やっと休息の時間が与えられました。メイド部屋に戻され、休むように言われた私は、ぐったりとした疲労と脱力感のなかで、ベットに横になりました。もちろん、一人になって一時的に開放されたとは言っても、逃げ出すことはできません。なぜなら、その部屋には二十センチ四方の小さな窓が3カ所あるだけで、ドアには厳重な外鍵が2つも付けられていたのです。トイレとシャワーも専用の小さなものが備え付けられており、食事以外は外に一歩も出ることなく生活できるようになっています。つまり、インテリアや調度品はそろってはいますが(それも、女性用のものばかりで男性用のものは一切ありません。)、監獄と同じだと言えるかもしれません。
もちろん、そんな状況の中でも、逃亡を真剣に考えれば、何らかのアイディアも生まれるかもしれませんが、仮に逃亡が成功したとしても、彼らの手には、いつでも公にできる脅迫の材料が残っているのです。ですから、そんな危険な賭をするよりは、3ヶ月後に解放されることだけを信じて、ただ、耐えていく方が得策だという思いが強くなっていったのです。それは、恐らくプライベートビデオの撮影によって、私の心に新たに生まれたある種の諦観だったのかもしれません。
私は、ベッドに横になりながら、目をつぶりました。肉体的な疲労感から、睡眠を欲しているのがわかったからです。しかし、そんな肉体的な欲求を邪魔するように、部屋に備え付けられたテレビ画面から、先ほど撮影を終えたばかりの、結花へのメッセージビデオがエンドレスに流れてくるのです。それは、私が自分の立場を忘れないようにとの村井たちが仕組んだ無言の脅迫だったのです。
(ああ・・・なんてことだ・・・こんなビデオまで撮られて・・・僕は・・僕はどうなってしまうんだ?これから一体、どうなってしまうんだ・・・?)
 私は、画面から流れる自分のあまりにも変わり果てた姿を、涙でかすむ目で呆然と眺めることしかできませんでした。
 画面の中の私は、どことなく媚びを含んだ笑顔を見せながらカメラを見つめ、小さな声で語りかけてくるのです。    
「こんにちは、結花さん。お元気ですか?ねえ、結花さん、私、誰だかわかるかしら。フフフっ・・・。あのね、あなたのよく知ってる人よ。え?こんな女知らないって?フフフ・・・。そうね。そうかもしれないわ。わからないのも無理はないわね。あなたの前でこんな格好したことないもの・・・。私、直樹よ。高野直樹。驚いたでしょ。びっくりさせてごめんなさいね。でもね、本当なのよ。その証拠に、ほら、ホクロだって・・・。」
 そう言いながら、画面の『女性』は、首筋と、二の腕にある小さなホクロを示して見せるのです。それは、二人が愛し合った後、ベッドの中で結花が愛おしげに、よく指先でなぞっていたものです。
「ね、わかったでしょ?私が高野直樹だってことが。でもね、こうしていると、私も自分が、男の高野直樹だってこと忘れてしまうの。だって、奈緒美っていうすてきな名前があるんですもの。あのね、奈緒美・・・、本当は昔から女の子になりたかったの。だから、こうしていつも家では女の子の奈緒美になってるの。どう?奈緒美、可愛いでしょ?フフフっ・・・。今まで黙ってて、ごめんなさいね。でもね、もう、どうしても、自分の気持ちを抑えられなくなっちゃって、こうしてビデオで証明したかったの。本当はね、離婚の原因は、あなたのことじゃないのよ。奈緒美のこういう趣味が原因だったの。ううん、女性の格好するだけだったら、きっと、涼子も我慢してくれたと思うわ。奈緒美、本当はね、結花さんみたいな女の人じゃなくて、男性が好きなの。いつも男性から、愛されたいって・・・。だから・・・こんな下着が見えそうな短いスカートとか履いたりしてるの。でね、今は、こうしてメイドとして、あるお屋敷で、ある男性にお仕えしてるのよ。アメリカへの出張なんて、全部嘘。だましていて本当にごめんなさい。でも、こうしてお話できて、本当によかった。これからは、自分を隠さなくてもすむんですもの・・・。それからね、奈緒美、もう一つ、結花さんに謝らなくちゃならないことがあるの。それはね、もう、会わない方がいいってことなの。結花さんだってこんな奈緒美のこと、嫌いになったでしょ?奈緒美も、男性にお仕えして、本当の自分が求めているものがわかったの。だから、ね、私たちお別れしましょう。本当にごめんなさい・・・。」
 ビデオの中の『女性』は、後半部分では大粒の涙を流し、結花との別れ一方的に告げているのです。もちろん、それは、強制的に演技させられている悔しさと屈辱と、恥辱による涙でしたが、映し出される姿は、自らの性癖の為に、別れを告げる悲しみの涙として映っていました。
 翌日からの私は、すべての抵抗をあきらめ、「3ヶ月だ。3ヶ月の辛抱なんだ。そうすれば、こんなばかげた出来事はすべて夢の中になる。」と心に言い聞かせるようになったのです。そして、同時に、毎晩、ベッドに入る前に、カレンダーの日付を一日一日塗りつぶしていくことだけが、唯一の心の支えになっていったのです。


ある性転者の告白 第4章-1

「じゃ、そろそろ、始めるか。」
 村井のこの一言が「品評会」の終わりを告げました。
私は、この屋敷に来た数時間前の出来事、つまり、女装させられた上に、椅子に縛られ、彼らのなめ回すような視線を浴びるという辱めが、再び、実行に移されるのではないかと予感し、思わず、身構えるように身体を固くしました。しかも、今度は睡眠薬で眠らされているわけではなく、意識のはっきりした状態で、そんな屈辱を受けなければならないのです。それは正に筆舌に尽くしがたい、拷問のような責め苦でしょう。しかし、彼らは、ロープや椅子を準備するそぶりは全く見せず、その代わりにビデオカメラと数枚の紙切れを用意したのです。
「じゃ、これから、お前に誓いの言葉を言ってもらう。内容は、この紙に書いてあるからな。で、それを、ビデオにちゃんと収めてやる。わかったら、始めろ。」
 私は、不安を感じながらも、どうやら、女装姿で縛られた上で、彼らの視線を浴びるという屈辱は避けられそうだと少しホッとしながら、手渡された紙片に目を落としました。しかし、その安堵感もつかの間のことでした。
「こ、これは・・・。」
 そこに書かれている内容はかすかな安堵感を完全に打ち消すものだったのです。
「だから、誓いの言葉だよ。お前が今日から俺たちの指示に従うことを約束するためだ。」
「そ、それはもう、契約書でわかってるじゃないか。今更、こんなこと言う必要はないだろう?」
「待てよ。お前、勘違いしてるんじゃないか?契約書の付帯条件には、俺たちの指示は絶対だって書いてあったろうが。だったら、文句言わずにやれ。さっさとやらないと、契約はなしだぜ。そうなったら、例の写真、ばらまかれることになるんだからな。もちろん、離婚だって取りやめだ。お前には借金だけが残るってわけだ。どうだ?それでもいいのかよ。」
 村井は、淀みなく言い続けたのでした。
 その時の私は、一体、借金が残ることを恐れたのか、それとも、写真が公になることを避けたかったのか、どちらかはわかりません。もしも、脅迫の材料がどちらか一方なら、断ることができたのか、それもよくはわかりません。しかし、いずれにせよ、私には村井の言葉を拒否する勇気がなかったことは確かです。
「わ、わかった。い、言うよ。そのかわり、写真を公開するのだけはやめてくれ。お願いだ。」
 私は、用意されたビデオカメラの前に立ちました。そして、紙片に目を落とし、ゆっくりと口を開いたのです。私の両方の瞳からは悔し涙があふれてきたのを今でも、はっきりと覚えています。
「わ、私、高野直樹は、きょ、今日から村井健三様、高野涼子様、本城充様、田中聡様に、お、お仕えするメ・・・メイドとして、このお屋敷で働かせていただきます。皆さんを、ご、ご主人様として、しっかり、ご・・・ご奉仕させていただきますので、どうぞ・・・よろしくお願いいたします。もし、ご主人様方の指示に少しでも反抗すれば、ご・・・ご厚意でいただいた契約を、すべて破棄されても・・・かまいません。また、私のこの姿を公にされても・・・公にされても・・・」
 私は、ここまで言って、とうとう涙に詰まって後が出てきませんでした。
 村井は一旦ビデオのスイッチを止め、
「どうした?続けろよ。それとも、終わりにするのか。それならそれで、こっちはかまわないぜ。なあ、涼子?」
「じれったいわね。ビデオに向かって言うだけじゃないの。そんなこともできないの。もう、いいわ。村井さん、写真送っちゃって・・・。」
 涼子がしびれを切らせたように言い放ったのです。
 村井は、よし、わかったと言って、ドアに向かおうとしました。
「ま、待ってくれ、わかった・・・わかったから・・・。」
 私は、涙混じりの声で村井を制したのです。
 涼子の冷酷な手によって、ビデオカメラのスイッチが再び押されました。
 為す術のない私は、少しでもこの時間が早く過ぎ去ってほしいと願いながら、再び重い口を開いたのです。
「お、公にされてもかまいません。男である私、高野直樹をご主人様方はそのご厚意により、本来、じょ・・・女性の職業であるメ・・・メイドとして雇ってくださるのですから、少しでも従順な、じょ・・・女性として振る舞うために、次のことを、お・・・お約束いたします。一つ、メイドとしての仕事は家事だけには留まらず、ご主人様方のあらゆる、ご、ご要望にお応えいたします。二つ、今日から、ご主人様方の前では、高野直樹という名前をす・・・捨て、新たに・・・高野な、な・・・・・奈緒美という名前を名乗らせていただきます。三つ、今日から、ご主人様の前では、絶対に、男言葉を使わずに、お・・・女言葉だけを使わせていただきます。四つ、ご主人様方には許された時以外は、敬語で接することをお約束、いたします。五つ、身につける物は、すべて、ご主人様方の、し・・・指示通りにいたします。その他、ど・・・どんな言いつけも守り、精一杯、ご・・・ご奉仕いたします。  高野直樹こと、な、奈緒美・・・。」
 その瞬間、ビデオカメラのスイッチが切れる音が聞こえ、彼らの勝ち誇ったような大きな笑い声が部屋中に響き渡るのを、私は、ただうなだれて聞いているしかありませんでした。
 しかし、村井の指示はそんな私に一時の休息をも与えてなどくれません。
「じゃ、次はプライベートビデオだ。涼子、例の物、用意しろ。」
 涼子は冷淡な笑みを浮かべながら、袋からイヤホンらしき道具を取り出すと、力無くうなだれている私の左耳にはめたのです。
「プ、プライベートビデオ・・・?」
 私は、不安な面持ちで、まるで独り言のようにつぶやきました。 
「あなた・・、いえ、奈緒美ちゃんだったわね。フフフ・・・、あのね、奈緒美ちゃんにはね、これから、もう一本ビデオの出演してもらうんだって。ね、よかったわね、『奈緒美ちゃん』。可愛い子は本当に得よね。フフフフっ・・・・。」
 涼子の言葉使いは、もはや夫に対するそれではなくなっていました。頭の先からつま先まで完璧なまでに女性の姿に変身した私を本当のメイドとして、いえ、自分の従属物として扱っている言葉だったのです。
 それにしても、プライベートビデオというのは一体・・・?
 私は、妻の底意地の悪い言葉を聞きながら、激しい不安に襲われました。
「い、一体・・・な・・・何を・・・」
 私の独り言のようなつぶやきを、まったく無視するかのように、その「プライベートビデオ」なるものの撮影が始まりました。


ある性転者の告白 第3章-5

「うおっ、す、すげぇ・・・、すげぇじゃねぇか・・・。ホントにいい女だぜ・・・。」
部屋に入った私を一目見て、村井は目を丸くして、声を上げました。
「でしょ?どう?私のテクニック。」
 涼子が自慢げに言いました。
「おいおい、お前のテクニックじゃないだろうが。こいつが元から女っぽいからだぜ。でも、それにしてもゾクッとするほどのいい女だぜ。ホントに眠気も覚めたぜ。」
 そういえば、窓からはうっすらと朝の光が差し込み始め、夜明けを迎えているのがわかりました。私は、早くこの悪夢のような時間が過ぎ去ってくれることだけを願って、ただうつむきながら、彼らの下卑た冗談を聞き流すしかありませんでした。
「あらあら、恥ずかしがっちゃって・・・。そんなに固くならなくたっていいじゃない。もう少しリラックスしたら・・・?ね、あ・な・た・・・フフフ・・・。」
 うつむいたまま、身体を固くして、立っているだけの私を見て、涼子が声をかけてきました。
「そうだ。そうだ・・。お前見て、固くなってるのは、俺たちの方だよな?俺たちのムスコだよな?なあ、充・・・。アハハハ・・・。」
「本当ですよぉ・・・俺なんて、さっきから・・・もう、ビンビンになってますよー。」
 村井の下品な言葉に応えるかのように、本城は、自分のズボンの前を押さえながら言うのです。 
「あーあ、みんな、あなたのせいよ・・・。男のくせに男のオチンチン立たせるなんて・・・ホント、罪作りな人ねぇ・・・ハハハ・・・。」
 涼子はそう言うと、私の屈辱感をより一層高めるためなのでしょう。さらに追い打ちをかけるように言うのです。
「男のくせに、そんな大胆な超ミニ履いて、まるで、男が欲しくてたまらない淫乱女みたいじゃない・・・・。ねぇ、どんな気分?男なのに、男にじろじろ見られるなんて・・・ねえ、あなた・・・?フフフ・・・。」
「は、恥ずかしい・・・逃げ出したいくらい・・・恥ずかしいんだ・・。お願いだ・・・もう、もう・・・このくらいにしてくれ・・・。頼む・・・。」
「あら、何いってるの?まだ始まったばかりじゃない。これから、もっともっと、あなたには恥ずかしい目に遭わせてあげるわ・・・。でも、何かすごく似合ってるじゃない。ね、もしかして、ホントは、その気があったんじゃないの?私に隠れて密かに女の子してたとか・・・フフフ・・・。」
「ち、違う・・・そんな、そんなことは・・・絶対にないっ・・。」
私は、涼子の口から次々と発せられる屈辱的な言葉に耐えかね、つい大きな声を上げました。しかし、彼らは、そんな虚勢には全くひるむそぶりも見せずに、時折、下卑た口調で談笑しながら、私にとっては屈辱的な「品評会」を続けたのでした。


ある性転者の告白 第3章-4

「さあ、準備完了。できたわよ、すっかり・・・。それにしても、ホントよく似合うわ・・・。女の私から見てもホレボレするくらい・・・。ね、どう?二人とも・・・。」
 涼子は本城と田中の方に視線を送ると、私の身体を、彼らの方に正対させたのです。
「おぉー、ホントにいい女だなぁ・・・。こりゃ、男にしとくのもったいないぜ。なあ、聡。」
「あ、ああ、なんか、俺、ヘンな気になりそうだぜ・・・。」
 本城と田中は口々に下卑た言葉を投げかけてくるのでした。
「ちょっとぉ、いい加減にしてよね。ここに本当の女がいるんだからね。でも、ま、確かにいい女だわ。それに、そんな挑発的な衣装じゃ、男が興奮するのも当たり前ね。フフフ・・・。ほら、あなたも、自分で見てみなさいよ・・・。」
 私は、涼子に引っ張られ、部屋の隅に置かれている姿見の前に立たされました。そして、恐る恐る、顔を上げ、目の前に映る自分の姿に目をやりました。
 その瞬間、改めて激しい羞恥心に、全身が熱くなるのがわかりました。
「ああ・・なんて・・・なんて格好して・・・るんだ・・・。」
 そこには、頭の先から足のつま先まで、完璧なまでのメイドが映っていたのです。
 髪の毛は肩まで伸びたストレートヘヤ、そしてその頂上には白いレースの飾りがちょこんと可愛らしく乗っています。メイクは赤を主体にしたかなり濃いめのメイクでしたが、アイブロウ、チーク、ルージュ、さらにはビューラーで整えられた睫毛にはボリュームのあるマスカラまで施されています。そして、両耳にはゴールドのイヤリングまでついていて、服装はと言うと、シリコン製のパットで盛り上がった胸を誇張するように白いレースがあしらわれ、柔らかそうな黒いベルベットの光沢のある布地が全身を覆っています。しかも、それが描く身体のラインは、コルセットによる、細くくびれたウエストラインとヒップパットによる丸みのあるヒップラインが、見事なまでに女性的なシルエットを作っています。ただ、そんな上品な素材でできているにも関わらず、そのメイド服は、通常のものとは決定的に異なる部分があったのです。それは、あまりにも短いスカート丈のことです。それは、膝上何センチなどとは表現できない程の短さで、直立し、じっとしていることで、何とか下着の露出を回避できるほどの長さしかないのです。もし、少しでも前屈みになれば、いえ、ちょっとでも身体を動かせば、淡いバイオレットのパンティが顔をのぞかせることになるでしょう。しかも、男にしては、ほっそりとした長めの両脚を包んでいる黒いストッキングは、バックラインの入った、ガーターベルト用の物で、真っ赤なガーターとスカートの裾の間からは、脱毛してなめらかになった白い肌が露出しているのです。
「ああ、こ、こんな・・・。」
 私はそのあまりにも扇情的な姿に変身させられた自分自身の姿を目にして、思わず倒れそうになりました。本当に、逃げ出せるものなら、この場から逃げ出したい。いえ、いっそ、ひと思いに死んでしまいたいとすら思ったのです。しかし、そんな絶望感をかろうじて抑えたのは、(3ヶ月後には結花と一緒になれる。そのための、これは、試練なのだ。)という心の中の言葉でした。
「さあ、いつまでぼーっとしてるの?村井さんに紹介しなくちゃ、新しいメイドさんを・・・ね。フフフフッ・・・。」
 涼子は、唇をかみしめ、うなだれる私の背中を強く押しました。
 私は、涼子と本城、田中に従って、部屋を出て、長い廊下の奥のリビングらしき部屋に戻っていきました。廊下を歩く時に、履き慣れない高いハイヒールが奏でるコツコツという甲高い響きが、私の不安をどんどん増幅させていくのがわかりました。



ある性転者の告白 第3章-3

 それから、約1時間が経ったでしょうか。涼子の手により、全身の脱毛を施された私は、全裸のまま、促されるままにバスルームを出て、再び長い廊下を不安な足取りで辿ったのです。前を案内するように涼子が、そして相変わらず傍らには本城と田中がなにやら、談笑しながら歩いています。私の心に言いようもない不安と恐怖が止めどなく、沸いてくるのでした。
 案内された部屋は、一階の玄関脇の小部屋で、調度品やドレッサー、さらにはベッドの様子から、使用人部屋、いえ、いかにも女性的なインテリアが飾ってありましたので、メイドさんか何かの部屋だと直感しました。
 ええ、そうです。その部屋こそ、今私が暮らしているこの小部屋なのです。彼らは、この屋敷に、私をメイドとして住まわせるという計画を立てていたのです。この部屋は、そんな私のために彼らが準備したものでした。もちろん、その時の私に、そんなことに気づくゆとりは全くありませんでしたが・・・。
 私は、涼子に指示されるまま、ドレッサーの前に座りました。
(また、女装させられるのか・・・。と言うことは、また縛られて・・・・。一体、こいつらはどこまで、この俺に恥をかかせるつもりなんだ?)
 私は、そう思うと激しい羞恥心がわいてきて、その場を逃げ出したい衝動に駆られましたが、それが不可能なことは、わかっていました。
 私は、ある種の諦観を感じながら、黙って涼子の作業に従いました。
 女装させて縛りつけられる・・・・・その苦痛は確かに耐え難いものでしたが、もし、それだけで、契約を履行することができるのなら、なんとか我慢し通すこともできるのではないか。そんな思いも心の片隅には芽生えてきていました。しかし、それは本当に甘い考えでした。彼らの、とりわけ、涼子の増幅された復讐心は、その程度のことで収まるほど小さなものではなかったのです。
 涼子は嬉々とした表情で、次から次へと、私の顔にメイクを施していきます。それはもう、私が夫であるという認識すらしていないそぶりでした。
「さあ、できたわ・・・。ホントに今まで気づかなかったけど、あなたって女装が似合うわねぇ。完璧な女の子って感じ・・・。フフフ。」
 私は目の前の鏡に映る自分の姿に、思わず、息を飲んでしまいました。確かに、涼子の言うように、ちょっと見では、誰も男だとは気づかないほどの完璧なまでの女装姿だったのです。もちろん、それを喜んで受け入れるような趣味は私にはありません。羞恥心の高まりだけが、止めどなく大きくなってくるだけです。
「じゃ、今度は、服を着ましょうね。どれがいいかなぁ・・・。フフフ・・・。」
 涼子は楽しげにそう言うと、タンスから、淡いバイオレットのブラジャーとパンティを、そしてクローゼットからは明らかにメイド服と見られるコスチュームを取り出し、広げて見せるのです。
「どう?すてきでしょ?これ・・・。さ、早く立って・・・。私が着せてあげるから。」
 目の前に女物の衣類を見せられ、私の羞恥心は一気に高まり、無抵抗ではいられません。私は、思わず、大きな声で訴えたのです。
「お、お願いだ、涼子・・・。も、もうこれ以上の辱めはたくさんだっ・・・。」
 激しくかぶりを振る私の頬に、ロングヘヤーのウィッグの毛先がちくちくと触れてくるのがわかります。と、その時でした。視線を上げた私の前に、それまで傍らにいたはずの本城のにらみつけるような顔があったのです。
「お前、いいのか?抵抗なんかして。兄貴に報告しても・・・。」
 そう言うと、本城は田中に目配せをしました。田中は待ってましたとばかりにドアのノブに手をかけ、部屋を出て行こうとしたのです。
「ま、待ってくれ。それだけは・・・。で、でも、こんなことしたくないんだ。お願いだ。許してくれ。」
 私は、半分泣き声になって、言ったのです。
(もうどうすることもできないんだ。)
 私はすべての弱みを彼らに握られていることを改めて悟り、いったんは立ち上がりかけた身体を、再び、力無く、スツールに落としたのです。
「さあ、涙ふいて・・・着替えなくちゃ・・・。抵抗したって無駄なことなんだから・・・。たった、三ヶ月の辛抱なんだから。ね、あなた・・・。フフフッ・・・。」
 そう、三ヶ月、たった三ヶ月の辛抱なんだ・・・・私はその言葉を何度も何度も、心の中で繰り返し、涼子に手伝われながら、とうとうメイド服に袖を通したのです。


ある性転者の告白 第3章-2

「あ~あ、全く、すごい愛の告白ね。熱いわね、ホントに・・・。今の自分の格好を棚に上げて、とんだプレイボーイってところね。フフフ・・・。」
 電話を切った私に向かって涼子が思いきり皮肉を込めた言葉を吐いたのです。その口調は嫉妬心からなのか、明らかに意地の悪い響きを含んでいました。
「まあまあ、そんなに妬くなって・・・。旦那もお前と離婚したくて必死なんだから・・・な。アハハ・・・。」
 結花との電話の余韻に浸る間もなく、彼らの私への次の指示が与えられました。
「まず、最初にシャワーに入れ。おい、涼子、支度しろ。でな、万事、涼子が準備してくれるから、それに従えよ。わかったな? もし、反抗的な態度をちょっとでも見せたら、こいつらが黙っちゃいないからな。それに、例の写真も・・・。」
 もとより、3ヶ月の辛抱だと自分に言い聞かせていた私は、反抗する気も失せていました。それに、涼子が言った「夫にひどいことはするわけない。」という言葉も、かすかな希望の灯になっていたのです。
 それまでほとんど口を開かずに、ただその場のやりとりをニヤニヤした表情で見ていた本城と田中がソファから立ち上がると、私の方に近づき、ゆっくりとロープをほどき始めたのです。約3時間も拘束されていた私の足首はロープの跡が残り、つま先が血の気を失ったように青白くなり、かすかに痺れてさえいました。
 私は、涼子の後に続き、部屋を出て、案内されるままバスルームに入りました。私は、それまで、頭を覆っていたロングのウィッグを無造作に外し、ピンク色のブラジャーを外そうと手を伸ばしました。初めて身につけた女性もののランジェリーは、外そうにもなかなか外れません。私は改めて、この数時間、自分がこんなものを身につけさせられていたのだという現実を思い知らされ、急に激しい羞恥心に襲われたのです。同時に、何はともあれ、そんな恥ずべき姿から解き放たれたという解放感にホッとしたのでした。
 全裸になり、脱衣所からバスルームに入った瞬間、閉めようとしたドアが何者かによって、妨げられました。ハッとして後ろを振り向くと、そこには、涼子が微笑みながら立っていました。しかも、その背後からは、本城と田中が続いて中に入ろうとしていたのです。
「私たちも、一緒に入るからね。ちょっと、用事があるから・・・。ああ、この人たちはあなたが抵抗しないようにお目付役ね。さあ、入って。中に・・・。」
「よ、用事って、何だよ。いったい・・・。」
 私は、その意図が解りかねて、怪訝な表情で言いました。
「いいから、いいから・・・。後で解るって。」
 涼子はそう言うと、私の背中を押してバスルームの中に押し入れたのでした。
 私は、かすかな抵抗を試みましたが、背後に本城と田中という「お目付役」が控えていたために、強くは出られませんでした。一緒にバスルームに入ると言っても、全裸になっているのは私だけです。他の3人は皆、服を着たままなのです。その様子はあまりに不自然で、彼らが一体何をしようとしているのか、すぐには解りませんでした。
 そんな私の疑問が消えたのは、全身を洗い流し、再びバスルームを出ようとした時でした。ドアに手をかけた私を、田中の手が止めたのです。
「まだ、用事は終わってないんだよ。な、涼子さん?」
 田中は、それまで監視しているだけだった涼子に向かって言ったのです。
「そうよ、まだ、終わってないわ。することあるんだから、さあ、こっちに戻って・・・。」 
 私は、不安になりながらも、もう一度、バスルームの椅子に腰を降ろしました。
「さあ、脱毛しましょうね。全身、つるつるにしないとね。フフフ・・・。」
 涼子はそう言うと、用意していた袋から脱毛クリームを取り出したのです。
「な、何をするつもりなんだ?」
「だからー。脱毛だってば・・・。全身のむだ毛を落とさなくちゃ・・・。それとも抵抗する気?だったらいいけど。どうなったって、知らないわよ。」
 涼子の言葉に私はそれ以上の抵抗はできません。涼子一人なら力ずくで押しのけることも可能だったでしょう。しかし、そばには田中と本城も目を光らせているのです。いえ、逃げ出す気なら、いくら男として非力だとは言え、その場から飛び出すことくらいはできたでしょう。けれども、仮に逃げ出せば、あのあまりにも恥ずかしい女装姿の写真を公開されて、しかも、契約の不履行による合計2億円もの返済を即時に行わなければならないという立場に追い込まれていては、その理不尽な要求にも従わざるを得なかったのです。


ある性転者の告白 第3章-1

 彼らが、再び部屋に戻ってきたのは、それから、約1時間後のことでした。村井の手には小さな紙切れ、そして田中の手にはビデオカメラがありました。
「じゃ、契約通り、3ヶ月はお前の体は俺たちのものだ。いいな?じゃ、最初に、会社と結花に電話をかけろ。急に出張が入ったとか、適当に休む言い訳をしておけ。」
「ど、どういうことだ。帰してくれるんじゃないのか?」
 私は、村井の言葉を信じられない思いで聞いたのです。
「何、言ってんだ。それじゃ、何にもならないだろうが・・・。全くふざけた野郎だぜ。」
「そ、そんな・・・。お願いだ。家に・・・家に帰らせてくれ。」
 私は必死になって懇願しましたが、村井はまた、ヤクザ口調に戻り、
「バカ野郎、なめたこと言ってんじゃねえ。さっさとしねえと、契約違反で訴えるぞ。」
 本来なら、こんな脅迫めいた契約が法的には何の効力もないことは明らかでしたが、その時の私は冷静な判断力を失ってしまっていたのです。
 私は、命じられるまま、涼子の握った受話器に向かって話し始めたのです。
 電話の向こうは、聞き慣れた同僚の声でした。
 私は、社長に代わるように告げ、しばらくアメリカに行かなければならなくなったと、虚偽の連絡をしました。幸いなことに、日頃からの仕事ぶりを評価されていたこともあって、社長には、疑いの様子は微塵も感じられませんでした。むしろ、気をつけて行って来いという思いやりのある言葉をかけられ、私は思わず、涙がこぼれそうになりました。しかし、もしも、今のこの姿を見られたら、これまで築き上げてきた信用もすべて失ってしまうだろうと思うと、そんな感傷に思いをはせている余裕はありませんでした。
 次に私は、結花の携帯に電話をしました。
 結花も同じ会社にデスクを持って働いているので、アメリカ行きの話はもう、伝わっているかもしれませんが、私は同じ話を繰り返しました。
「そう、アメリカに行くのね。で、いつ戻ってくるの?」
 結花の寂しげな声が受話器越しに聞こえてきます。
「あ、いや、3ヶ月、たった3ヶ月だから・・・。」
 私は、結花をも騙している自分に、罪悪感がわいてきました。
「え?3ヶ月も・・・。寂しいわ、私・・・。」
 結花の言葉がだんだんと泣き声に変わっていくのがわかりました。
 私は、抑えようもない感情がわいてきて、
「で、でも、この出張が終わったら、り・・離婚が完全に成立するんだ。そしたら・・ね・・・け、結婚しよう。それまで、しばらく待っててほしいんだ。」
 振り絞るような声になっていました。
「ホント?ホントなのね。嘘じゃないわよね。」
「ああ、ホントさ。嘘じゃない。」
「うれしいわ。寂しいけど、その言葉信じて待ってる・・・。」
「うん。ごめん、寂しがらせて・・・。でも、結花と一緒に暮らせることを信じて、僕もがんばるから・・・。」
「うん、わかった・・・。ねえ、直樹?私・・・愛してる、直樹のこと愛してるわ。」
「ぼ、僕もだ。僕も愛してる。結花のこと、心から愛してる・・・。」
 私は、涼子の前であることも忘れて、夢中で受話器に語りかけました。確かに、その時、私が置かれている苦境は、結花との新たな人生を望んだために生じていることではありましたが、決して後悔はありませんでした。



ある性転者の告白 第2章-4

 やがて、二人はもう一度立ち上がると、私の方に向かって言い出したのです。
「今、涼子とも相談したんだが、お前、金ができないんなら、俺の知り合いが金融やってるから、そこから借りろよ。」
 私は、村井の意外な申し出に驚きました。それまでの高圧的な口調とは明らかにトーンが変わっていましたし、そんな善意を示すような人間には思えなかったからです。 私は、すぐに、これには何か企てがある、と直感しました。きっと、いわゆる「ヤミ金」業者で、法外な利息をふっかけてくるに違いないと思ったのです。ところが、私の怪訝そうな様子を察知してか、村井はさらに言葉を続けたのです。
「お前、ヤミ金かなんかだと思ってるだろうが、それは、違うぜ。利息はゼロだ。しかも、返済は月十万だ。それなら安いもんだろう?」
 私は、できる限り冷静に頭を働かせ、村井の言葉を理解しようとしました。一億円を月十万円で返済すると、八十年以上もかかってしまう。それまで私が生きているかどうかもわからないのに、そんな条件のいい話なんてあるはずがないではないか。でも、この申し出に同意すれば、今すぐに離婚が成立し、結花との新しい人生をスタートすることができる。どちらにせよ、慰謝料は払うつもりだったではないか。それに、もしこの申し出を断れば、あの恥ずべき写真が公にされてしまうではないか。私の心には、激しい葛藤がわき上がってきました。
 私は、しばらく考え込んだ後、ついに、村井の申し出を受けることを決心したのです。しかし、この決断こそが、その後の私の人生を完全に変えてしまう大きなものになってしまったのです。
 私は、村井の差し出す借用書に目を通しました。確かに、そこに書かれている内容は、村井の口から告げられたものと同じでしたが、付帯条項として、小さな文字が書き加えられてあったのです。
『但し、本契約を正式に締結するために以下の条件を付与する。
 本日より3ヶ月、債権者である村井健三及び、村井代理人である高野涼子、本城   充、田中聡の指示を、全面的、無条件に遵守すること。
*上記条件を債務者が満たさない場合には、本借用契約は無効とし、全額一括返済並びに、違約金として元金に加えて一億円の返済を速やかに行うこととする。』

「こ、これは、一体、どういうことなんだ・・・・?」
 私は、付帯条項の意味する内容を理解できずに、村井の方を見据えて言ったのです。
「だから、書いてある通りだよ。ま、簡単に言えば、むこう3ヶ月は、お前の体は俺たちが預かるってことだ。これだけの条件で金を借りられるんだぜ。このくらいの条件は当たり前だろう。え?そうだろう?」
 村井は、口元に怪しげな笑みを浮かべて、冷たく言い放ったのです。
「そ・・・そんな、馬鹿な話があるか。そんなものに同意できるわけないだろう。」
 私は半ば興奮して、声を荒げました。借金の条件は破格です。しかし、そのために、3ヶ月間とは言え、彼らの言いなりになることはどうしてもできないと思ったのです。
「そうか、じゃ、仕方ないな。今すぐ、金を用意してもらおうか。さもないと、このオカマ写真を・・・。」
 村井は、例の恥ずべき数枚の写真を手で弄びながら、言いました。
「そ・・・それは・・・それだけは・・・。」
 そうです。私には前にも、後ろにも進むことができなくなっていたのです。
 しかも、涼子の促すような言葉が聞こえてきました。
「別にあなたの命までもらおうってわけじゃないわよ。たった3ヶ月辛抱すれば、お望み通り、離婚成立。自由の身になって、結花って女と一緒になれるんじゃない。私だって、夫であるあなたをそんなひどい目にあわせるつもりなんてないんだから・・・。」
 皮肉たっぷりの言い方でしたが、その「たった3ヶ月」という言葉と、「ひどい目にはあわせない。」という言葉が私の決心を促したのです。
 私は、言いようのない不安と戦いながらも、震える手で、ついにサインをしてしまったのです。
「よし、これで契約成立だ。いいか、むこう3ヶ月は、俺たちの言うことは絶対に従わなきゃならねぇんだぞ。さもないと、全部で2億円、即金で払う羽目になるんだ。よく覚えておけよ。アハハハ・・・。こりゃ、おもしろくなってきたぜ。なあ?涼子?」
 村井が、大声で笑いながら、涼子に目配せをすると、涼子も、それに答えるかのように意味深な笑みを浮かべるのでした。
 私は呆然とした意識の中で、「たった3ヶ月、たった3ヶ月のことだ・・・。」と心の中で呪文のように呟きました。
 それから、私は本城と田中の手によって、再び、椅子に後ろ手に縛り上げられ、一人部屋の中に置き去りにされたのです。



ある性転者の告白 第2章-3

 しばらくして、一旦部屋を出ていた村井が数枚の紙を持って戻って来ました。
「これに、サインしろ。お前と涼子の離婚契約書だ。」
 その時、すでに、腕だけは拘束を外され、自由にされていましたので、その紙を受け取り、視線を落としました。しかし、それを読み進むうちに、急にめまいが襲ってきました。『離婚契約書』と書かれたその書面の内容が、あまりに常識外のものだったからです。
 まず、契約の一つ目として、私が支払うべき慰謝料が一億円と明記されていたのです。その金額はまさに法外なもので、会社の重役とは言え、二十四歳の私にはあまりに過酷な数字でした。仮に、どこからか借金をしたとしても、その後の生活に必ずや破綻を来すであろう金額です。
「こ、こんな法外な金額、無理だ・・・。」
 私は思わずつぶやきました。
「何、言ってるんだ。お前、重役なんだろう?そのくらい用意できるだろうが。それに、そもそも離婚の原因はお前にあるんだからな。金さえ用意すれば、離婚は成立だぜ。」
 村井が冷たい口調で吐き捨てるように言いました。そばで、涼子と本城、田中も頷いてみせました。
「す、少し・・・考えさせてくれ・・・。」
 考えても、どうしようもないことはわかっていましたが、とにかく、自分の気持ちを落ちつかせる時間が欲しかったのです。けれども、村井の言葉はそれを許してはくれませんでした。
「おい、どうするんだよ。今更、離婚取りやめってことか?え?ま、それも、今となってはもう手遅れだけどな・・・。」
 村井の言葉の意味を分かりかねて、私はしばらくの間、彼の口元を見つめていました。
「わかんないのかよ。今更、離婚取りやめはできないってことだ。今のお前の格好を見てみろよ。女の格好を・・・よ。今まで黙ってたけどな、お前のその格好、ばっちり、このデジカメで撮らせてもらったからな。もし、金が払えないって言うんなら、これプリントしてお前の会社に・・・あ、いや、お前の彼女・・・なんて言ったかな、そうそう、結花って女にも送りつけてやるよ。」
 私は、背筋が凍り付くような思いがしました。それほどまでに村井の言葉はドスが利いていたのです。しばらく、緊張のやりとりがあったので、すっかり忘れていたのですが、その時の自分の姿は、誰にも見せられない恥ずべき姿です。ピンク色の女性下着の上下を身につけ、女性用のカツラまで被せられた姿を改めて思い知らされたのです。こんな姿を会社の同僚や、ましてや結花にまで見せられたら、一体どうなってしまうのでしょう。
「そ、そんなこと・・・。まるで脅迫じゃないか。立派な犯罪だぞ。」
 私は、精一杯の虚勢を張って言いました。
「おーおー、意気がってるじゃないか?お前、今の姿、自分で見てみな。意気がっても、全然似合わないぜ。第一、俺たちに法律なんて関係ねぇんだよ。」
 村井はそう言うと、本城に目配せをしました。
 本城は、その合図に反応するように立ち上がり、一旦部屋から出てると、数枚の写真を持って戻ってきたのです。
 なんてことでしょう。その写真に写っているのは、女装姿の私自身でした。村井の言っていることは本当だったのです。しかも、それまで自分では気づかなかったのですが、私の顔は完全にメイクまで施されていて、目をつぶって、眠り込んでいるとは言え、ベッドに横たわって、どこかしらポーズをつけているようにさえ見えました。
「さあ、どうするの?会社と結花に送ってもいいの?この写真・・・。」
 それまで黙ってやりとりを見ていた涼子が言いました。
「ま、待ってくれ。そ、それだけは・・・。」
「じゃ、お金は用意できるのね?よかったわ。あーあ、ホッとした・・・。」
 涼子はわざとらしく言うと、村井の方に微笑みかけ、その腕に自分の腕をからませたのでした。
「い・・・いや・・・い、一億なんて金・・・。僕には無理だ・・・・。」
 私はつぶやくように言いました。
 その言葉には何も返答せずに、村井と涼子は再びソファに腰掛けると、なにやらひそひそと話をし始めたのです。時折、思い出したように大きな声で笑いあいながら。



ある性転者の告白 第2章-2

 それから、果たして、どのくらいの時間が経過したのでしょうか。私は呆然とするする意識の中で、徐々に目が覚めていきました。気がつくと、体は椅子に縛り付けられ、身動き一つできません。さらに、視線を下に落とすと、驚いたことに、淡いピンク色の下着が目に入りました。それは、紛れもなく女性用のブラジャーとパンティだったのです。私は、一体何が起こったのかわからず、激しく頭を振りました。がんじがらめに縛られた私にとって、動かせるのは頭だけだったからです。ところが、その頭が何となく重いのです。
(な・・・なんだ?どうなってるんだ?)
 私は、自分の身に起こっていることを確かめようと、さらに頭を動かしたのです。すると、どういう訳か、長い髪が汗ばんだ頬にまとわりついてきたのです。どうやら、女性用のロングヘアーのウィッグを被せられているようでした。私は、一瞬、自分の身に何が起こったのか理解できずに、心を落ち着かせようと、少しの間、目を閉じ、再び意識をはっきりさせてから目をゆっくりと開けました。しかし、その視界に飛び込んで来たのは、先ほどと同じ姿でした。そして視線を上に向けると、先ほど私と話をしていた村井・本城・田中、そして妻の涼子がこちらを見ながら、ニヤニヤした不吉な笑みを浮かべて、なにやら話している姿が見えたのです。
「こ、これは一体・・・?」
私の囁くような声を聞き、
「あら、気がついたのね。」
と、涼子が言葉を返しました。
「ど、どういうつもりんなんだ?僕をどうしようっていうんだ?」
すっかり眠気も消えた私は、彼らに抗議するような強い口調で言いました。
「あら、そんな女の格好で、すごんでみても似合わないわよ。」
涼子は大きな声で笑いながら言ったのです。
 ソファの真ん中で座っていた村井がゆっくりと立ち上がると、近づいてきて、
「涼子の言っていたように、お前、女っぽい顔してるから、女装が似合うなぁ。」
と言うと、他の男たちに視線を送りました。
 村井は、動揺している私に、ゆっくりと説明を始めたのです。
「涼子から、お前が離婚したがっているって話は聞いている。でも、原因はお前の浮気だって言うじゃねえか。しかし、お前もひでぇやつだよな。これまで一生懸命に尽くしてきた女房を捨てるなんてよ。涼子から、その話聞いて気の毒になっちゃってな。で、そんなやつは、懲らしめてやらなくちゃいけねぇって言ってやったんだよ。」
 村井の口調は、私が眠りに落ちる前のそれとは明らかに変化していました。そのすごみのある話しぶりは、まさにヤクザそのものでした。
「もうわかったでしょうけど、この村井さんって人は私の新しい彼よ。まあ、この辺じゃ、ちょっとした顔って感じ。で、本城さんと田中さんは、村井さんの弟分なのよ。まあ、そんなこと、どうでもいいことだけどね。」
 涼子が村井の説明の途中で口を挟みました。
「な、何を言ってるんだ?離婚は、僕たち夫婦の間の問題で、他人にとやかく言われる筋合いはない。とにかく、このロープをほどけ。さもないと、警察に連絡するぞ。」
 私は、精一杯の虚勢を張って言いましたが、彼らは笑い合うだけで、全く意に介しませんでした。
 それにしても、涼子は私から離婚話が出て以来、派手な服装やメイクで外出することが多くなってはいたものの、外出先で、こんな村井たちのようなヤクザと知り合いになっていたとは、あまりにも意外なことでした。私の心には、あのときもっと注意しておけばよかったという後悔の念がわいてきましたが、その時の自分の置かれている立場を考えると、そんな後悔の念を、じっくりかみしめるゆとりは、ありませんでした。
「まあ、私も村井さんっていう新しい彼もできたし、あなたと別れてもいいって思った訳よ。でね、そのこと、村井さんに話したら、『そんな物わかりのいいことでどうすんだ。旦那の不倫がもとで離婚するんだから、慰謝料はたっぷり取ってやれ。』って言ってくれたの。」
「わ、わかってる。僕の不倫が原因だってことも・・・。慰謝料は払うつもりだ。本当だ。だから、早くその話し合いをして・・・・。こ、こんな姿じゃ話し合うこともできないじゃないか。」
 もとより、私は慰謝料の支払いにはできる限り応じるつもりでした。離婚の原因が私の側の不倫であることは、明白だったからです。
「ちょっと、待ってよ。話は最後まで聞いてよね。最初は、そのつもりだったのよ。慰謝料でも取って別れようってね。でも、よく考えたら、そんなの一時のことでしょ。あなた、私と別れたら、あの結花って女と一緒になるんでしょ?で、幸せに暮らすってわけじゃない?そんなの不公平だって気になっちゃったのよ。で、また、そのこと村井さんに話したら、じゃ、思いっきり恥かかせてやったらいいじゃないかって言われたのよ。そうすれば、あなたも後悔するはずだって。どう?そんな格好させられて恥ずかしいしょ?ハハハ・・・。」
 私は、涼子の言葉で、その時、なぜ自分が女物の下着を着けられ、ウィッグまで被せられているのかの意味がやっとわかったのです。それは、涼子の復讐心に根ざしたものだったのです。
「も・・もう、十分だろう。十分恥をかかせてくれたじゃないか。それに、慰謝料だって払うって言ってるんだ。もう、この服を脱がせてくれ。」
 私は、ある意味では、これですべてが終わるんなら簡単なことだとさえ思ったのです。 私に恥をかかせるという彼らの目的はそれで達したのだとばかり思っていたからです。
 しかし、その考えは大きな間違いでした。ここまでは、彼らの邪悪な企みの、ほんの序章に過ぎなかったのです。


ある性転者の告白 第2章-1

 指定された住所に、迷いながら、たどり着いた時には、もうすでに夜の十一時近くになっていました。その場所は、某住宅街の古びた洋風の屋敷で、かなり大きな敷地を持っているのが、塀の外からもわかりました。
 そうです、その屋敷こそ、今、私がこうして暮らしている屋敷なのです。
 私は、恐る恐るインターホンに手を伸ばし、一度、深呼吸をしてから、指先に力を入れ、思い切って、ボタンを押しました。やがて、中から聞き慣れた妻の声が返ってきました。庭先を20メートルほど歩き、玄関のドアの前に立った私が、もう一度深呼吸をして、ノブに手をかけた時、ドアが開き、妻の涼子が姿を現しました。
 涼子は冷たい微笑を浮かべると、私を屋敷の中へ招き入れました。
 私は離婚届を受け取りに来たことを告げましたが、涼子は、「それは、後でね。」と言うだけで、そのまま奥の部屋に向かって歩き続けたのでした。
 その屋敷は、古びてはいましたが、中はかなり広く、部屋数もかなりあることがわかりました。私と涼子はいくつかの部屋のドアが左右に並ぶ長い廊下を進み、一番奥の部屋の前で立ち止まりました。
 涼子は、部屋のドアをゆっくりと開け、私を中に招き入れました。と、その瞬間、私の視線に3人の見知らぬ男たちの姿が映ったのです。私は、とっさに妻が離婚の調停のために依頼した弁護士か何かだと思いましたが、どうも風貌がそんな職業を感じさせません。どちらかと言えば、ヤクザ風のちょっと崩れた感じの印象を受けました。
「紹介するわね、こちらが、私が今、お世話になっている人たちなの。村井さんと本城さんと田中さん。で、こちらが私の旦那・・・。」
 涼子は、私と彼らにそれぞれを紹介するように言ったのです。
 私は、不安な気持ちを抑えながら、軽く会釈をすると、
「ぼ、僕はただ、離婚届けを受け取りに来ただけだけなんだが・・・。」
と、少し、緊張した口調で言いました。
 その言葉に妻と村井たちは、お互いの顔を見合わせると、一瞬、ニヤリと口元に笑みを浮かべて、頷きあったのです。
 私は、案内されるままに、ソファに腰掛けると、しばらくの間、彼らと何気ない会話を交わしました。彼らは、意外にも、ヤクザ風の風貌には似合わない、比較的物腰の柔らかい話しぶりでした。私は、やはり、弁護士か何かなのだろうと、それまで抱いていた不安が薄らいでいくのがわかりました。
 私は、それまでの不安と緊張から来る、喉の渇きを癒すために、妻が運んできたアイスティーを何のためらいもなく、一気に飲み干しました。
 その後、さらに数分の会話を交わした後、私の意識は徐々に遠のき始め、激しい睡魔に襲われました。その間、ほんの十分ほどだったと思います。
 後で聞いたことですが、彼らは、気楽な会話で安心させた上で、睡眠薬入りのアイスティーを飲ませるということを、あらかじめ計画済みだったのです。




ある性転者の告白 第1章

私は、大学を卒業してすぐ、先輩・友人と共にコンピューターのソフト会社を設立しました。幸い、設立後1年で会社は軌道に乗り始め、同時に収入面でも充実したものになっていきました。会社からは、「専務」という肩書きをもらっていました。まだ、二十三歳という若さにも関わらずです。もちろん、会社設立当時は死にものぐるいで働き、まったく休みもないような状態でしたが、金銭的に余裕が出始めると、ちょっとした浮気の虫が出てきたのです。
 私は、大学卒業後、すぐに西村涼子という女性と結婚しました。彼女は大学の同級生で、二年の時からつきあいでしたが、若気の至りと言うべきか、それほどの恋愛感情もないままに、ただ、性的な満足というか、恋人らしい存在を持っていたいという、やや不純な感情でつきあい始めたのです。そんな彼女と結婚しなければならなくなったのは、四年の時に彼女が妊娠したという理由からです。いわゆる「できちゃった結婚」というわけです。ただ、残念ながら、あることで、子供は流産してしまいましたが。
 私は、妻に対し、元々恋愛感情が乏しく、それほどの深い愛情も抱いていなかったので、生活に余裕が出ると、当然のように、気持ちが不倫に向いていったのです。
 当時、私の事務所には加藤結花という、一つ年下の社員がいました。外見はスリムで、短大時代はモデルのバイトもしていたという美しい女性でした。性格的にも穏和で優しい雰囲気を漂わせていて、とても魅力的な女性でした。
 私たちは、若い重役と社員という関係でしたが、いつしかお互いを異性として意識するようになり、ある日を境に関係を持つようになったのです。そして、単なる遊びとしての不倫がいつしか真剣に愛し合うようになり、本気で結婚を考えるようになったのです。そうなると、当然、妻とは離婚しなければならなくなります。
 結花との関係が一年目を迎えた頃のある日、私は思いきって涼子に離婚したいということを告げたのです。私からの離婚の申し出に対して、涼子の心の動揺は非常に大きなものでした。それはそうでしょう。表面的にはとてもうまくいっているように見えた夫婦が、ある日、突然、他に好きな人ができたから別れたいという言葉で、その生活に幕を閉じることになるのです。私はいささかなりとも罪悪感を覚えましたが、結花を思う気持ちを抑えることはできません。その日、私は、泣きながら声を荒げる涼子を必死に説得しましたが、とうとう同意を得るまでには至りませんでした。
 翌日からの私と涼子の結婚生活は、まさに「仮面夫婦」そのもので、お互いに一言も口をきかない日々が何日間も続きました。そして、そこのことと呼応するかのように、涼子の外出が目立つようになり、帰宅時間も遅くなっていきました。しかも、その外出時の外見と言えば、服装もメイクも派手になり、それまでどことなく地味だった印象はすっかり消えてしまっていました。そのことはとても気になっていたのですが、夫から突然の離婚の申し出による寂しさが、その行動の元になっていることは明らかでしたので、注意することさえできなかったのです。
 そんなある日のこと、いつものように会社帰りに、結花と待ち合わせて食事に行った時のことです。結花の、いつもの明るい表情が急に曇り、大きな瞳にいっぱいの涙を浮かべて訴えるように言ったのです。彼女の話によると、このところ連日のように嫌がらせの電話がかかってきたり、帰宅した時に自宅のマンションの部屋の前に不審な荷物が置かれていたり、帰宅途中で誰かにつけられたりするというのです。私は、とっさに妻による行動だということを察知しました。
 帰宅後、妻の帰りを待ち、問いただしたのですが、涼子は「そんなこと知らないわよ。」という返事を繰り返すだけで、それ以上は口をつぐむだけでした。私は、涼子の復讐心の高まりが止めようもないほどに高まっているのを感じ取り、いよいよ離婚を急がなければという気持ちになったのです。
 翌日から、私は遅い妻の帰宅を待ち、連日のように離婚への説得を続けました。私は焦りと恐怖にも似た感情を抑えることができなくなっていたのです。なぜなら、その間も結花に対する嫌がらせはエスカレートする一方で、結花自身もかなり精神的に参っているのがわかったからです。
 私は、会うたびに、大粒の涙を浮かべながら、訴える結花を抱きしめ、「もうすぐだから、それまで待ってほしい。」と慰めることしかできなかったのです。
 そんなある日のこと、帰宅したばかりの私に電話がかかってきました。それは、妻の涼子からのものでした。
「もう、あなたの気持ちはわかったわ。離婚届けに判を押してあげるから、今すぐここに来て・・・。」
 妻は、電話口でそう言うと、今、自分のいる住所を事務的に告げてきたのです。私は、涼子の豹変ぶりに、一瞬、自分の耳を疑いましたが、
(ついに離婚ができる。これで、結花と暮らすことができるのだ。)
と思い、取るものもとりあえず、指定された住所に向かったのです。ただ、妻の後ろで聞こえてきた複数の男の話し声や妻の言葉の冷たさに、少しばかり、異様なものを感じはしていましたが・・・・。


プロフィール

サテンドール

Author:サテンドール
=============================================
女性化小説なら国内・海外を問わず大好きです。

特に屈辱系・羞恥系・強制系・寝取られ系・立場逆転系・年齢退行系・SISSY系などなど・・・。

happy よりは、unhappy ending が好み。
(ちょっと、性格がゆがんでるのかも^^)

私事ですが、以前某サイトに 
「高野奈緒美」のペンネームで
『ある性転者の告白』という拙い小説を掲載させて頂いておりました。事情があって途中で掲載を止めましたが、その完結編も当ブログでご紹介できればと思っています。

それとランキングにも参加させていただきますので、
ポチッとクリックいただければ幸いです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR