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私立明倫学園高校 第4章-1

「特別指導」が始まって約2か月が過ぎていた。
 担任教師によると、今日で第1段階が終了したとのことである。
「特別指導」が始まる前に、あれほど抱いていた不安も今ははほとんど消えている。
 きっと、カウンセラーがくれた錠剤と毎晩ゆっくり5回唱える『明菜は従順で可愛い子。自分の意志はいらないの。強い人の言う通りにしていれば間違いはないの。』の「お祈り」の言葉のおかげだと明彦は思った。

 食時ごとに飲んでいる「スペシャルドリンク」も一日も欠かしたことはない。
 その主成分がエストロゲンという女性ホルモンであることを告げられ、一時は飲用を拒否したこともあったが、それも長続きはしなかった。
 飲まなかった日の夜は、決まって悪寒、冷や汗、頭痛、嘔吐が襲ってきて、翌日には耐え難いレベルにまで到達してしまう。そしてその症状は再び「スペシャルドリンク」を口にするまで続いたのである。
 このような症状は、ドリンクの飲用を拒否した生徒たちに共通した症状だった。
 明彦は彼らを代表してカウンセラーに質問した。
「ああ、それは当然だよ。だって、スペシャルドリンクには『依存症』を引き起こす成分も入っているんだから。」
 カウンセラーは事もなげに答えた。
「い、ぞ・・・ん、しょ・・・」
 明彦は「いぞんしょう」の意味を尋ねようとすると、カウンセラーはクスッと笑い、
「明菜ちゃんには難しい言葉だったね。まあそんな言葉は知らなくてもいいんだよ。気分が悪くなったときこそ、『スペシャルドリンク』を飲めばいい、それだけのことだよ。」
 と言って、そのまま立ち去った。
 明彦は詳しいことを自分で調べてみようかとも思ったが、そんな気持ちも教室に戻った時には消えていた。
 そんなことより、昨日のドラマに出ていた男性アイドルの話題の方が気になる。

 難しいことは、「偉い人」「強い人」「目上の人」が考えてくればいい、自分みたいに頭が悪くて、弱い人間はいわれるままに行動している方が幸せなんだ。
 いつからか、そういった考え方が、明彦の心には自然と沸いてくるのだった。
 それは明彦だけではない。クラス全員に共通した心の動きだった。
 教室に戻ってみると、案の定、カウンセラーの返事がとのようなものだったかを尋ねる者もいなかった。
 明彦は男性アイドルの話題で盛り上がっているグループの輪の中に何事もなかったかのように笑顔で加わった。  
 
 その日以来、明彦はスペシャルドリンクの飲用を拒否したことはない。いやむしろ積極的に飲用するようになった言っても良い。飲み忘れたときに襲ってくる苦しみがトラウマのように心に残ったからである。
 例え肌の色が白くなり肌理が細かくなっても、例え髪の艶とコシが増し、豊かなセミロングにまでなっても、例え身体全体が柔かでふっくらとした女性らしい曲線になっても、例えウエストとのか細い括れに反して豊かなヒップラインが目立つようになっても、明彦は飲用を止めようとは思わなかった。
 ただ、ブラのサイズがCカップに変わったのがわかった時と、ショーツの中で小指大にまで矮小化したペニスがもう半年もエレクトしていないことに気づいた時は、さすがに一瞬恐れを感じたが、それも苦しみのトラウマを越えるほどの力にはならなかった。

 思い返してみると、この2か月間で本当の「苦しみ」を感じたのは、そのドリンクを拒否した時だけだったかもしれない。
 もちろん、すべてが快適だったなどと言うつもりはない。 
 例えば、「スタイル1」と指示されたセーラー服が、実際に着てみるとモデルの写真と違って、ブラウスとスカート丈が極端に短く、形のいいお臍を露わにし、少しの前屈みでもレモンイエローのショーツの顔を覗かせてしまう、そんなデザインであったことだ。
 サイズミスなのではという疑いはすぐに否定された。クラス全員の制服が同様のデザインだったからだ。
 全員が「同性」であるにもかかわらず、羞恥に顔を赤らめ、身体を固くして、超マイクロミニの裾とブラウスの縁を気にしてる姿は異様な光景だった。
 教室に入ってきた高岡真希と宮田里佳の新任女性教師は、そんな生徒達の様子を見て、お互い顔を見合わせると、密かにサディスティックな微笑みを交換した。
 だが、教室全体を覆う羞恥心は、すぐに解消することとなる。
 遅れて入室してきたカウンセラーが音楽を流しながら、何やら意味不明の言葉を囁き始めたのである。
 聞き覚えのない不思議な旋律とカウンセラーの穏やかな声。
 教室全体の羞恥心は安堵感へと変わり、やがて睡眠を誘う幸福感へと変わっていった。
 明彦は無意識の内にカウンセラーの言葉を繰り返していた。
 どんな言葉だったか、また何回くらい繰り返したのかはっきりとした記憶はないが、睡眠から覚めた時、教室全体を覆っていた空気は明らかに変わった。
 みんなの顔を見渡すと、相変わらず顔を赤らめたままではあったが、先ほどまでのひきつった表情が、はにかんだような笑みに変わっている。
 もちろん羞恥心が消えたわけではない。羞恥心の質が変わっていたのである。
 「恥ずかしさ」を打ち消そうとしていた心に、「恥ずかしさ」を楽しもうとする心が取って代わった感じがだ。
 「恥ずかしさ」は快感、「恥ずかしさ」は幸福・・・そんな関連づけがすんなりと心に入ってきていた。 
 それは、露出度の高い大胆な服を着る際に「恥ずかしさ」よりも人の視線に晒されることに「喜び」や「快感」が優先する微妙な女心と同種のものかもしれない。
 いずれにせよ、この日以降、新たに指定されたスタイルに恥ずかしさのあまり身体を固くし、ただ俯いたままというような彼らの姿は消えた。
 ナース服やメイド服やバニースタイルを指定された時も、彼らの顔は羞恥心に紅潮しながらも、一様にはにかんだ笑みが浮かんでいた。そして時にはお互いの着こなしを褒めあったり、わざと少し意地悪を言ってみたり、授業前の教室はにぎやかな「女子高生」のおしゃべりに満ちあふれていた。

 身体的に辛かったことと言えば、やはり「ボイストレーニング」だったかもしれない。 もちろん、12センチピンヒールでのウォークレッスンや立ち居振る舞いの指導は決して楽ではなかったし、少しでもぐらついたり、指示通りの姿勢が取れなかったりした時に高岡真希や宮田里佳から受けるきつい罰則(たいていは生徒のスカートをまくり上げ、教卓にかがませた状態で、細いスティック状の杖を使ったスパンキングである。その回数と強さはミスの程度による。)も、屈辱的で辛いものではあったが、幸い2年生までの「教養の時間」で基本的な動きはマスターしていたので、ピンヒールでの動きもすぐに身に付きミスが出てしまうことも少なくなっていった。
 だが、「ボイストレーニング」はそうはいかなかった。
 やはり2年生までの「教養の時間」で女性らしい話し方、いわゆる女性言葉の使い方はマスターしていたし、滅多に男性言葉が出ることはなくなっていた。
 しかし、ある一定の高い声ををキープするための発声法のマスターには予想外の困難さがあった。
 男性の腹式呼吸を抑えるため、ウエストをきついコルセットで締め上げ、呼吸を小刻みな胸式呼吸に変える。その上で、ある一定の高さまで声のピッチを上げ、その高さをキープしたまま発声練習を行う。最初は1分間、次には3分間、5分間とキープする時間を伸ばしていき、最終的には15分間までのキープを可能にさせる。
 実は、この段間までならほとんどの生徒は何とかクリアすることができた。
 ところが第二段階として、そのキープした声で自己紹介をしたり、文章を朗読したり、最終的には授業中に突然指名されて発言までしなければならなかった。
 咄嗟のことに声のトーンが下がったりしようものなら、真希と里佳による容赦のないスパンキングが待っていた。
 さらに辛かったのは小刻みな胸式呼吸が自然にできるようになるまで、入浴時間を除いて、コルセットの着用が義務づけられたことである。
 
 真希は苦しむコルセットの締め付けで苦悶の表情を浮かべる生徒たちに、冷たい笑みを浮かべながら言った。
「コルセットは胸式呼吸を作るだけじゃないのよ。みんなのウエストラインを今以上に引き締める効果もあるの。長期間着けていれば、身体の方もちゃんとフィットするようになるわ。だからレッスンが終わってコルセットを外したら、みんなきっと驚くわよ。オッパイとヒップはどんどん発育してるのに、ウエストはキュゥっとしまって、もうどこから見てもグラビアアイドル並みの女の子。その上、可愛いてセクシーな声で話すようになるのよ。もう男の子たちが放っておかないわよ。ハハハ・・」
真希のこのサディスティックな言葉を真剣に受け止める生徒はいなかった。
 彼らの神経は、一日でも早く「ボイストレーニング」を終え、スパンキングの屈辱と、コルセットの苦しみから解放されることだけに集中していたのである。

 だが、この真希の言葉は決して嘘や冗談ではなかった。
 入浴時に鏡に映る姿は日に日に形を変えている。ウエストラインの縊れが増すにつれ、バストとヒップラインの膨らみがより強調されいくのがわかった。
 その上、小刻みな胸式呼吸を取っているために、Cカップの膨らみも呼吸に合わせ小刻みに上下している。その姿はまるで何かに怯えた少女が緊張のあまり小さな呼吸を繰り返すか弱い姿にも見えた。

 長期に渡る「ボイストレーニング」を終えた時、教室には一斉に歓声が上がった。
 そこには男性の太く低い声は一切なく、ただ女性特有の嬌声にも似た甲高い声だけだった。
 明彦はもはやコルセットに対する違和感すらなくなっている自分に気づいた。
 あえて腹式呼吸をしたり、低い声を出したりする行為は、もはや意識的に無理をしなければできなくなっていた。
 自分の昔の話し方がどんな風だったかの記憶もなくなっている。
 明彦がそんな物思いに耽っていると、マイクロミニのプリーツスカートのヒップに触れてくる手の動きを感じた。
「キャッ・・・」
 明彦の口から甲高く細い悲鳴が漏れた。それは発した本人さえ驚くような、本当に少女が発したように自然で可愛らしい悲鳴だった。
 振り返ると、そこには宮永裕樹がにこやかに微笑みながら立っている。
「明菜ったら、『キャッ』だってぇ~、可愛い声だしちゃって・・・フフフ」
「もう~何よ~、裕香だって、同じでしょっ、ホラ・・・」
 明彦は笑顔で言い返すと、裕樹の胸の膨らみに手を伸ばした。
 裕樹は身体を翻すと明彦の手の動きを避けた。
 なおもその後を追う、明彦。
 二人のじゃれ合いと甲高い悲鳴の交錯が続いた。
 そこにいたのは二人の男子学生の姿ではない。
 山本明菜と宮永裕香という二人の美少女の姿だけだった。

 (続く)

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サテンドール

Author:サテンドール
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女性化小説なら国内・海外を問わず大好きです。

特に屈辱系・羞恥系・強制系・寝取られ系・立場逆転系・年齢退行系・SISSY系などなど・・・。

happy よりは、unhappy ending が好み。
(ちょっと、性格がゆがんでるのかも^^)

私事ですが、以前某サイトに 
「高野奈緒美」のペンネームで
『ある性転者の告白』という拙い小説を掲載させて頂いておりました。事情があって途中で掲載を止めましたが、その完結編も当ブログでご紹介できればと思っています。

それとランキングにも参加させていただきますので、
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