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私立明倫学園高校 第4章-2

「明日からいよいよ第二段階に入る。明日は『スタイル7』で来ること。それとメイクは教室でするので不要、以上。」
 担任教師の声に促され、生徒たちは教室を後にした。
 第二段階とはどういうものなのだろうか、そんな素朴な疑問が生徒たちの表情には浮かんでいたが、それも長くは続かなかった。
 第一段階は上手くできたんだし、心配することはないだろうという楽観的な思いが生徒たちの心を支配していた。

 明彦は部屋に戻ると、スタイルブックを手にした。
 スタイル7は初めての指定である。
 ページを開いてみると、そこに写っていたのは黒サテン地のフレンチメイド服に白いエプロンを身につけたモデルの姿だった。
 以前指定されたスタイル3もメイド姿だったが、パステルカラーのユニホームで、スタイル7に比べると子供っぽいイメージだった。
 明彦はその時の指導がどのようなものだったか思い出してみた。
 教室の片隅に簡単なソファとテーブルを置き、職員を客に見立てて、飲み物や食事を運ぶ。その際にきちんとした言葉使いと応対をする。
 確かその程度のことだったと記憶している。
 いくつかの厳しい指導があった中で、この時は比較的楽だったことを思い出し、自然と口もとが緩んだ。
「第二段階と言っても、大した変わりはないのね。」
 明彦は一人呟くと、衣装ダンスの扉を開けた。
 右端から4番目にそれらしきデザインの服が確かに掛かっていた。

 
 翌朝、黒サテン地に白エプロン、白キャップのフレンチメイド姿の明彦は教室へと向かう廊下をゆっくりと歩いていた。
 顔は羞恥に赤らんではいるが、同時に微かな笑みも浮かんでいる。あの無意識のうちに羞恥を楽しんでいるはにかんだ微笑みだ。
 羞恥の原因は無論、今身につけているフレンチメイドのユニホームである。
 実際に袖を通してみると、スタイルブックの写真の印象より遙かにスカート丈が短い。
 しかもその短いスカートはペチコートの重ね着によってふわふわとした広がりを示し、
バックシームのストッキングを止めるピンクのガーターベルトを露わにしている。
 その露出の高いユニホームの仕上げは、12センチピンヒールのパンプスである。
 もはや実用的なユニホームとはとても言えない代物だ。あくまでプレイのためにデザインされたものであることは誰の目にも明らかだった。
アダルトなセクシーさを匂わすユニホームとノーメイクの醸し出す幼さのアンバランスがより卑猥な印象を強調している。

 教室にはすでに数名の「フレンチメイド」が輪になって談笑している。
 中には教室後ろの姿見でユニホームの着こなしをチャックしている生徒もいる。
 皆一様に顔を紅潮させ、時折俯いて視線を避けようとする者もいるが、以前のように黙り込んで顔を覆っているような生徒はいない。ある種、羞恥を楽しんでいる様子が隠しきれなかった。

 やがて高岡真希と宮田里佳が教室に入ってきた。手には相変わらず、短いスティックが握られている。時折ヒュゥっという鋭い音を立てながら、生徒たちの怯えた顔を冷笑を湛えながら見つめる表情は、教師のそれではなく、まさにSMクラブの女王様のそれだった。
  
 白いネームプレートが配られた。
 何も書いていない真っ白なプレートである。
 そこに名前を記入し、胸に付けるように言われた。
 明彦は左手にピンクのサインペンを持つと、慎重にペンを走らせた。
 実は明彦は本来右利きである。だが、この特別指導では明彦に限らず、利き手を使って文字を書くことは禁止されている。しかも正確なペンの握り方は許さず、書く文字もマル文字のみという徹底ぶりである。
 こうして不自由な手で書かれた文字は、およそ授業のノートなど取ったことのない、おバカ女子高生の文字そのものだった。
 明彦は、そこに「Akina」と妙な曲線を交えながら書いた。もちろん「i」の文字の点をハートマークにすることも忘れなかった。

「ネームプレートの準備もできたようだから、レッスンを始めましょうね。みんな言われた通り、ノーメイクで来てるわね。あなた達にノーメイクで来るように言ったのは、ここでメイクをしてもらうためよ。今回はそのすてきなユニホームに合わせたメイクをしてもらうわ。ちゃんとマスターして次回は自分でできるようにすること、いいわね。」
 真希はそう言うと、二人の生徒を指名し、教室の後方に予め用意されていた二台の椅子を指さした。
 水野純一と佐伯良平は、緊張感を滲ませながらも真希の指示に従って指示された椅子に黙って腰掛けた。
 椅子の周りには、移動式のキャビネットが置かれ様々なメイク道具が並んでいる。
 純一の後方には真希が、良平の横には里佳が位置した。二人の「女性教師」の目は期待感で輝いているように見えた。
「あなたたちが今まで身につけてきたメイクというのは、まあ女の子の身だしなみみたいなもの、つまり自分のためにするメイクってことかな。でも、今日身につけてもらうのは人のためにするメイクよ。」
 真希は純一の顔に丁寧に化粧水を施しながら言った。里佳も真希の手順に合わせるかのように良平の顔に化粧水を施していった。
(人のためにするメイクって?)
 明彦は真希たちの手の動きを追いながら自問した。
 そんな疑問を持っているのが明彦だけでないことがわかったのか、真希はメイクを進めながら口を開いた。
「何か、みんな不思議そうな顔してるわね。人のためって言うのは、人を喜ばせるためってこと。みんなにとって、その『人』っていうのは、強い男の人のことよ。だってあなたたちは強い男の人に頼って幸せにしてもらうしかないんでしょ。だったら、その人たちに喜んでもらうのは当たり前よね。」
 ファンデーションからチーク、アイライン、マスカラ、アイシャドウと真希の念入りなメイクは淀みがなかった。真希に比べ里佳は少々手間取ってはいるが、それでもその手際は十分洗練されていた。
 
 純一と良平の顔が徐々に仕上がりに向かっているのがはっきりとわかる。
 それはこれまで生徒達が身につけてきたメイクとは明らかに一線を画すものだった。
 これまでのメイクを「女子高生らしい健康的な美」を意識しているものだと言うならば、今、純一と良平が向かっているのは「アダルトで妖艶な美」を目指しているものだと言えるだろう。そしてその奥に見え隠れするセクシーな雰囲気は卑猥という言葉を連想させるほどである。
「さあ、仕上げは口紅よ。アイメイクと口紅は一番大切な部分だからしっかり見ておくのよ。まずこのペンシルでしっかりと輪郭を取って・・・・いい?大きめに輪郭を画くのがコツ。それから口紅をブラシにとってしっかりと・・・・うん、いいわ、これで。で、最後にグロスをたっぷりつけてと・・・・。フフフ、我ながら上出来だわ。どう、みんな?」
 明彦は純一の顔から視線を外すことはできなかった。明彦の知っている水野純一の面影はほとんど残っていない。胸のプレートが示す「JUNNA」という名の幼く可愛いらしい印象とは違う、セクシーで官能的な表情がまるで別人のイメージを作り上げている。
「ねえ、みんないいこと教えてあげるわ。こういうセクシーな唇、英語の俗語ではD・S・Lっていって男性にとても人気があるの。 Dick Sucking Lipsの頭文字なんだけど、Lipsは唇のこと、で、Dickは男の人のアレ・・・ペニスのことよ。あと・・・Suckingはね・・・フフフ、いいわ誰か調べてみて。いくらおバカちゃんでも辞書くらい引けるでしょ?スペルは黒板に書いてあげるから。」
 真希はみんなの反応を楽しんでいるかのような笑顔で黒板に「Sucking」と書いた。
 
 しばらくの後、電子辞書で調べていた生徒の一人が「あっ」と小さな声を上げた。
 声の主は中村由和だった。
「フフフ・・わかったみたいね。じゃ、由佳ちゃん、みんなに教えてあげて。」
 由和はゆっくり立ち上がると、顔を赤らめて黙って下を見つめた。
 「Yuka」と書かれた胸のプレートが微かに震えているのがわかる。
「あ、あの・・・『吸う』とか『しゃぶる』とか・・・という意味です・・」
 由和は消え入るような小さな声で言った。
「フフフ・・そうね、よくできました。つまり、フェラのことよ。男性はこういうセクシーな唇を見ると自分のペニスをしゃぶらせたいって思うものなの。君たちだってそう思うんじゃない?・・・・あ、ごめんなさい。君たちに男の気持ちを聞いても無駄だったわね。フフフ・・・。 とにかく、こういうメイクをしていれば男性を引きつけられるってこと。さっき男の人のためのメイクって言ったのはそういう意味よ。わかった?」
 真希は満足そうな笑みを浮かべながら、生徒たちを見回した。
 中には顔を赤らめ、黙って俯いている生徒もいた。
 明彦もその一人だった。露出度の高いユニホームを着ることで抱く羞恥心と、今感じているそれは明らかに異質なものに思えた。
 本来は同性であるのに、一方は「強い男」として支配する側に周り、一方は「弱い女」として服従する側になる。そして弱い女は強い男に媚びを売るためだけのメイクをする。それは自ら男性の「性の対象」になるための行為である。
 その「弱い女」の立場に自分は置かれている。その屈辱的な行為を避けることすらできずに。
 明彦の心は羞恥を越えた屈辱感に襲われていたのだった。

 その日の「特別指導」は、新たなメイクテクニックの習得に特化したものとなった。
 少ない者でも3回、多い者だと7回ものやり直しが命じられた。
 真希も里佳も完璧な仕上がりに達するまで決して妥協をしなかった。
 明彦も里佳から合格をもらうまでには5回のやり直しをしなければならなかった。
 アイメイクやチークや微妙なアクセントは完璧だったのに、どうしても唇のメイクにオーケーが出ないのだった。
 輪郭を大きめに取り、濃いめのルージュでふっくらとした唇を演出し、さらにたっぷりのグロスで扇情的なウェット感を強調する。 
 不合格の度に、そう心に言い聞かせながらやり直した。でも、それをD・S・Lと言うのだという真希の言葉を思い出すと、どうしても思い切ったメイクができなかったのだ。
 自分の唇を見て、他の男が自分のペニスを「しゃぶらせたい」と妄想することを想像すると背筋が凍る思いだった。
 しかも、不合格の度に里佳から投げかけられる言葉は、明彦の屈辱感を増幅させ、余計に遠慮がちのメイクに向かわせてしまう要因となった。
 とりわけ、最後の不合格の時に里佳の口から出た言葉には涙が出るほど悔しい思いがした。
「もう、何度言ったらわかるの? そんなおとなしいメイクじゃ、男の人は興奮しないわ。あんたに意志なんていらないの。ただ男の人のエロい妄想をかき立てるための『おもちゃ』、ううん、明菜という名の『ラブドール』だと思いなさい。わかったわね。」
 明彦には「ラブドール」の意味はわからなかったが、ご丁寧にも里佳はその意味を耳打ちして説明した。
 その瞬間、明彦の顔から血の気が引いたのは言うまでもない。

 (続く)

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サテンドール

Author:サテンドール
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女性化小説なら国内・海外を問わず大好きです。

特に屈辱系・羞恥系・強制系・寝取られ系・立場逆転系・年齢退行系・SISSY系などなど・・・。

happy よりは、unhappy ending が好み。
(ちょっと、性格がゆがんでるのかも^^)

私事ですが、以前某サイトに 
「高野奈緒美」のペンネームで
『ある性転者の告白』という拙い小説を掲載させて頂いておりました。事情があって途中で掲載を止めましたが、その完結編も当ブログでご紹介できればと思っています。

それとランキングにも参加させていただきますので、
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